クリニック通信ブログ

2012.08.29更新

当院でも患者様で最もよくある治療法の1つとして「硬膜外ブロック」という治療法があります。
どういう治療か?と申しますと、背中から硬膜外腔に針を刺します。体中に張り巡らされた神経は、脊椎(背骨)で守られた脊髄(せきずい)につながり、脳へ達します。
硬膜外ブロックとは、脊髄をおおっている一番外にある硬膜の外側にある空間(硬膜外腔)へ、局所麻酔薬などの薬剤を注入し部分的に(痛みの強い部分)神経を麻痺させ(ブロック)神経の興奮を抑え、痛みを和らげる治療法です。
脊髄から手足に向かう神経の枝(脊髄神経)がある硬膜外腔に局所麻酔薬を注入すると、脊髄神経に麻酔がかかり、痛みが脳に伝わる道を遮断し、痛みの悪循環を遮断します。その間に痛みに敏感になっている神経を和らげて、血の巡りをよくし、痛みを起こす物質を洗い流してしまいます。その結果、頚部や肩部、上肢、腰部、下肢の血行促進し、痛みを軽減させます。

硬膜外ブロックにも種類があり、
頚部硬膜外ブロック
胸部硬膜外ブロック
腰部硬膜外ブロック
仙骨部硬膜外ブロック
とさまざまなブロックがあり、これは患者様の痛みの部位や用途で変わってきます。

適応疾患と致しましては、頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症性神経根症、急性腰痛症(ぎっくり腰)腰椎間板ヘルニア、腰椎すべり症、帯状疱疹後神経痛(PHN)原因不明の疼痛に対して有効です。
当院では、特に帯状疱疹後神経痛、頚椎椎間板ヘルニア、急性腰痛症(ぎっくり腰)、腰椎間板ヘルニアの患者様に処置させていただいております。

治療では、約1時間の安静時間としてベッドで休んでいただくので、この治療は当院では予約診療とさせて頂いております。そのため、治療前には必ずお手洗いを済ませていただいて置くことをお願いさせて頂いております。

また硬膜外ブロックを受けた後に患者様からよく質問されるのは、入浴についてです。
入浴は、感染防止の為、原則として注射してから24時間は避けるようお願いしております。但し例外としまして、防水テープを貼った場合は、シャワーのみ使用可能と当院ではご案内しております。
また注射を受けた後には激しい運動は控えるようお願いしております。当然、飲酒も控えていただく方が望ましいです。
局所麻酔とは言え、麻酔薬を注入しての治療ですので、安全の為、車の運転等は治療後は避けて頂くのをお勧めします。もちろん安静時間として1時間はベッドで十分回復していただけるように配慮はしておりますが、出来るだけ受診時の来院は、車以外の交通機関での来院をお願い致します。

また、この治療の効果をお聞きしたいので、硬膜外ブロックを受けられた方にお願いしているのですが、次回来院時には、治療後の痛みの変化をお聞きしております。ご協力宜しくお願い致します。


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投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

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