クリニック通信ブログ

2012.11.14更新

漢方の生薬シリーズの第四弾、『山椒(サンショウ)』ですsign03

「山椒は小粒でぴりりと辛い」などのことわざにもあるように、山椒は"体は小さくてもすぐれた能力を持っている"と言われたりする存在感のある生薬なんですlovely

山椒(サンショウ)は、ミカン科サンショウ属の落葉低木で、「椒」の字には芳しいの意があり、山の薫り高い実であることから「山椒」の名が付けられたと考えられています。

皆さんのよくご存じなところでは、七味唐辛(山椒(サンショウ)、唐辛子、胡麻(ごま)、麻子仁(マシニン/麻の実)、陳皮(チンピ)、罌粟子(オウゾクシ/ケシの実)、紫蘇子(シソシ)の7種類から成る薬味調味料)やうなぎを食べるときに山椒を食すという方が多いのではないでしょうかup

「産地」は、日本(和歌山、奈良、長野、静岡など)、中国などです。

果皮で種子をできるだけ除いたものを生薬・山椒(サンショウ)としています。



●適用
 成分のサンショオールやサンショウアミドは大脳を刺激して、内臓器官の働きを活発にする作用があるとされ、胃腸の働きの弱くなった消化不良や消化不良が原因の胸苦しさ、みぞおちのつかえ、腹の冷え、腹部のガスの停滞、それに伴う腹痛に効果があるといわれています。
健胃、鎮痛、利尿、駆虫作用があるとされ、食欲不振・胃炎・むくみ、胃下垂、胃拡張などにも応用されます。

●配合される主な漢方薬
① 大建中湯(ダイケンチュウトウ)
腹痛やお腹の張りを和らげ、身体をあたためて胃腸の働きを助ける効能がある。胃下垂、胃アトニー、弛緩性下痢、弛緩性便秘、慢性腹膜炎、腹痛を改善し、腹が冷えて痛み、腹部の膨張感や嘔吐をともなう症状に用いられる。

② 当帰湯(トウキトウ)
身体をあたため、痛みを和らげる効能があり、冷え性で背中に悪寒をおぼえ、腹部膨張間や腹痛などをともなう、比較的体力の衰えている症状に用いられる。


投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

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