クリニック通信ブログ

2012.11.22更新

眠れない...症状は同じでも、その原因は人それぞれですsign03




不眠が生じる原因となるものには、主に次の5つがあげられます。

1.身体の不調

咳や喘息、熱やかゆみなど体調の不調や身体的不快が原因によって起こる不眠です。また最近よく話題にされる睡眠時無呼吸症候群・むずむず脚症候群なども挙げられます。これらの原因の不眠は、まずその病気を治療することが必要です。

①睡眠時無呼吸症候群
夜間、寝ている時に、激しいいびきをかき、そのいびきが無呼吸によって中断されるということを繰り返す状態をいいます。40歳代から50歳代の男性に多くみられます。 無呼吸のために睡眠が障害され、昼間の眠気を訴え、注意力、判断力が低下します。

②むずむず脚症候群
むずむず脚症候群とは、夜間におこる足の不快な感覚-虫が這うようなむずむずしたような感覚のために、なかなか寝つけない、あるいは睡眠中に足がピクピクと動くために目が覚めるというタイプの睡眠障害のことです。このタイプの不眠症は意外に多く、60歳以上では10%近くに達するといわれています。

2.精神的ストレス
このタイプの不眠が最も多いといわれています。悩みやイライラ、極度の緊張から精神的に過剰なストレスがたまり眠れなくなってしまう不眠です。一度、不眠になると、それに対するこだわりや不安によって過剰に意識してしまい、不眠がかえって強くなり慢性化してしまいます。老年期には睡眠の質が低下しますので一層、不眠が慢性化していく傾向があります。

3.環境変化
旅行で時差がある場所で眠れなくなったり、枕が変わって眠れなくなったり環境の変化が原因によって起きる不眠です。また暑さや騒音、明るさなどの影響で眠れなくなってしまう場合もあります。これも誰でも経験したことがあるはずの不眠です。


4.心の病気
精神的ストレスが更に大きくなり、うつ病などの精神疾患が原因で起こる不眠です。うつ病と不眠は関係が深く、うつ病の症状の一つに不眠が挙げられ、出現率は約90%といわれています。特に、軽症のうつ病に伴う不眠の場合、その原因であるうつ病の存在に気がつかないことがよくあります。また、老年期痴呆でも、睡眠の質が低下して睡眠が不安定になりやすい傾向にあります。


5.薬やアルコール
薬の副作用やアルコール、カフェインの摂取が原因によって起きる不眠です。薬やアルコールは眠れなくなった時に飲む場合がありますが、薬やアルコールは慢性的になってくると次第に摂取量も多くなってしまい、それにより眠れなくなるという悪循環に陥ってしまいます。アルコールを睡眠薬の代りに用いることは危険ですのでやめましょう。


不眠で悩んでいる場合は、まずはその理由をチェックしてみることが非常に重要です。不眠がもとでさらに心不全などの内科的病気にもなってしまう可能性もあります。

かわたペインクリニックの心療内科では、これら不眠症の治療を行っております。ぜひご相談下さい。


投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

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