クリニック通信ブログ

2013.03.01更新

漢方の生薬シリーズ第7弾です。

今回は当帰(とうき)です。




●当帰は欧米で最も人気のある中国の強壮薬の一つで、婦人科系疾患の治療薬として多くの商品が販売されています。
●神農は、マラリア、咳、気の逆行、女性の不妊症に効くとして勧めています。当帰の根は部分によって性質が異なり、下部先端は最も強く血流を促し、最上部(頭部)は強壮作用が強いと言われています。
●セリ科トウキの根で精油やフタライド類、ステロール類などを含みます。貧血症、月経不順、更年期障害など、婦人科の要薬として使用します。
●当帰を中心にした漢方薬は、養血調経作用があり、生理不順や生理痛を緩和していきます。女性の人は、毎月生理で一定の血液を消耗しますので、慢性的に血液が不足しがちです。いざ 「妊娠、出産、授乳」のときにも、大量の血液が必要とされます。ふだんから、血液を養っておかないと、生理痛や生理不順、冷え性、不妊症の原因となります。血(けつ)がなければ、生理がこないので、妊娠できません。このことを、中医学では婦人は、血(けつ)をもって本となすと認識しています。
●慢性的な血液不足のことを、血虚と呼びますが、「当帰を中心にした漢方薬」を服用しますと、血液不足の 血虚の体が補血または養血されていきますので、婦人病が改善する基本となります。


伝統的薬能
・血に滋養を与え、血の循環を活性化する。
・腸を潤し、便通を良くする(緩下剤効果)。


【基原(素材)】...セリ科カラトウキの根です。

※中医学の薬性理論の大きな柱となるのが次に掲げる「性・味・帰経」で、いずれも生薬の効能効果と関連があります。


投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

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