痛みを上手に伝える方法についてお話しします。
ポイントは下記の8点です。
1.痛みの発症時期・きっかけ
いつどうして痛みが発症したか、その後の痛みの経過を確認。
2. 痛みの部位・強さ
①痛みの部位
痛み部位がどこか、複数あるか、広範囲か、痛みが違う部位へ移動したか等を確認する。
②痛みの強さ
一番痛い時を「10」とすると今いくつか(初診時の評価が重要)。
一番強い時や弱い時、平均の痛み等に分けて評価し、痛みの強さを数値や言葉で表します。
3. 痛みの性質
痛みの性質や状態(鈍い・鋭い・重い痛み・ピリピリ・ジンジン等)、筋肉痛・神経痛・関節痛・心因性痛か等を確認する。
4. 痛みのパターン
一日の大半を占める持続痛か、一過性の痛み(一時的・周期的・間欠的)か、一日の痛みのパターンを確認する。
5. 痛みの増悪因子と軽快因子
どうすると痛みが悪化し、軽減するか?痛みを強くする要因(動くと痛い・夜間になると痛い・不安になると痛い等)、痛みを緩和する要因(安静・保温・マッサージ等)を確認。
6. 日常生活への影響
痛みが日常生活に支障を来しているか?(痛くて眠れない・痛くて仕事や家事が出来ない・痛くて食欲がない等)。
7. 現在行っている治療の反応
現在行っている治療の効果を確認します。治療により減った痛みと残っている痛みがあるならば、必ず両方を伝えましょう。
痛みが辛いと、減った痛みより残っている痛みだけを訴えてしまいがちですが、そうすると本当は現在の治療が効果があったのに効果がないと誤って伝わってしまいます。
又、複数の痛みに対する治療では、それぞれの痛みについて効果を伝えないと、的確な治療に辿り着くのに時間がかかってしまいます。
この様に、できるだけ時間をかけず、効果のある適切な治療を受けるためにも、患者様と医師の間で痛みの共通認識が必要不可欠です。
8.薬の効果と副作用
指示通り服用できているか、効果はどうか「よく効いている・少し効いている・途中で効き目が切れる・効かない(痛みが変わらない)」)、副作用の嘔気・便秘・眠気等も確認する。
以上のように、限られた診察時間を有効に使うために、医師に自分の痛みの状態をうまく伝えることが、とても大切です。
痛みを上手に伝える方法について②
2014.07.07更新
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