但し、解決に至らない点もあると河田氏は続ける。
「患者の心理的要因は、痛みにおいて考慮されるべきものであり、患者の精神状態は、痛みに多大な影響を与えます。
そして、時に患者との直接的なふれあいが、治療に大きな役割を持つこともあります。」と河田氏。
あるとき、河田氏は他の医師が処方した痛み止めが効かないと訴える深刻な痛みを抱えるひとりの男性患者を迎えた。
河田氏は、検査を実施。
その処方が適切であることを確認すると、その患者と30分ほどの時間を割き、痛みの原因や薬効に触れ、彼が適切な薬を服用していること説明した。
患者は、最後に納得し、その日、診察を後にした。
数日後、同じ患者が、再度、診察に訪れたとき「痛みが消失した」と話したという。
患者は、薬効を信じず服用していたため痛みが消失しなかったのだと河田氏は説明する。
患者に薬効への信用を形成させるのも仕事のひとつだと河田氏は言う。
ジャパンタイムズ(日本最古の英字新聞)院長記事の和訳④
2017.08.10更新
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