クリニック通信ブログ

2012.10.09更新

2か月後の12月8日・9日に奈良マラソンが開催されます!

もうすでにエントリーは締め切られているようですが、毎年すごい人気だそうですね!

8日は、3㎞ジョギング(先着1000名)
9日は、①42.195㎞フルマラソン(先着10000名)、②10㎞マラソン(先着4000名)


フルマラソンのコース
鴻池陸上競技場を出発し、平城宮跡を横に見ながら二条大路を折り返し、県庁前を通り、天理街道をひた走り、白川ダムの白川大橋を渡ったら、石上神宮を通り、天理市役所あたりで25㎞地点の折り返しを迎えます。
復路は、崇神天皇陵を通り、奈良教育大を過ぎたら、春日大社、大仏殿を鹿と一緒に走り、ゴールの鴻池陸上競技場を目指します。

朱雀門前では和太鼓の応援団や昨年は途中でぜんさいの振る舞いがあったりしたそうです!



マラソンにより膝が痛くなることをマラソン膝と呼ばれたりします。

スポーツ障害による膝痛の理由としては、

①外側に加重がかかり過ぎている
膝下の骨が外に膨らんだ形になっているため、外側に加重がかかりやすい。
これは日本人のほとんど該当するといわれています。
②足の内側の筋肉が外側の筋肉に比べて弱い
これも日本人によくある体形です。
③足首の可動範囲が狭い
つま先を脛の方に曲げられる角度の柔軟性がないと疲労がたまりやすく故障の原因となります。
④筋肉は伸縮性があるけれど、靭帯はあまり伸び縮みしないので、筋肉が硬直すると靭帯が引っ張られる。
⑤O脚の場合、ひざの外側の靱帯と骨が擦れて炎症を起こす。


対処方法
としては

①加重のバランスをとる(インソールなどを使う)
②足の内側の筋肉をつける(スクワットなどをする)
③足首の柔軟性を上げる(ふくらはぎから足首にかけてを伸ばすストレッチ)
④ランニング前後のストレッチ
⑤練習は無理しない
(練習中体に違和感を感じたときは、その日の練習はそこまで)

それでも痛みが治まらないときは、当院へご来院ください。
当院ではスポーツ障害による膝痛の診断・治療も行っています。
奈良の魅力いっぱいの道を走りきるためにも、膝に異常を感じたら早期に病院に行きましょう!

************************************************************************
~腰痛・肩こり・帯状疱疹後神経痛でお悩みの方はかわたペインクリニックへ~
医療法人 良仁会
かわたペインクリニック
TEL:0742-53-1155
Mail:toiawase★kawata-cl.jp(★を@に変更してメールして下さい。スパム対策です。)
〒631-0036
奈良市学園北1-9-1
パラディII 5F
**************************************************************************

投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.08更新


「日本が受賞」=山中教授が記者会見―京大
時事通信 10月8日(月)20時20分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121008-00000083-jij-soci

 iPS細胞の開発でノーベル医学・生理学賞の受賞が決まった山中伸弥京都大教授(50)
8日午後8時から京大で記者会見し、
「私は無名の研究者だった。国に支えていただかなければ、受賞はできなかった。日本という国が受賞した」と語ったそうです。

 山中教授は午後7時20分すぎ、タクシーで京大キャンパスに到着し、記者団から「おめでとうございます」と声を掛けられると軽く黙礼し、やや緊張した面持ちで会見場に向かった。

受賞理由は「体細胞のリプログラミング(初期化)による多能性獲得の発見」で、全身の様々な種類の細胞に変化できるIPS細胞(新型万能細胞)を世界で初めて作製したことに贈られました。

本当にすごいですよねgoodコメントも感動ですlovely







投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.05更新

1. 心理療法とは?

心理療法とは化学的・物理的療法とは異なり対話や訓練などを通して不安や緊張を解消していくことで心の負担を取り去り、心のバランスを整えていく療法です。心療内科における心理療法は薬物療法と同等の効果があり、薬物療法と心理療法を組み合せて併用した方がさらに有効性を発揮すると言われています。
2.心理療法の種類
心理療法には様々な種類がありますが、かわたペインクリニックの心療内科では主に下記の心理療法を取り入れています。
①カウンセリング(支持的精神療法・精神分析)
患者様が安心して話せるよう「受容」的態度で、話をよく「傾聴」し、その苦痛を理解し「共感」しながら、質問に対して適切な説明をしたり色々なアドバイスをしたり、会話を交わしながら進めていくのが、全ての心理療法の基本となります。これだけで症状がよくなるケースも少なくありません。
②認知行動療法
悩みや症状の原因となる受け止め方(非理性的な思い込み)を理性的なものに変えることで感情や行動を変化させ、悩みや症状を軽減します。悩みのタネになっている不適切な行動や症状は、過去の経験により身についたものと考え、「どのような時にどのような行為をするか」という目に見える行動として認識し、その具体的な行動の変容を目指します。認知を変えることで行動を変容させることを目的とした認知行動療法は、治療効果が科学的に証明され、米国や英国で盛んに行われています。薬物療法と認知行動療法は脳への作用の仕方が違うため、症状や状態に合わせて併用すると治療効果がさらに高まります。

3.花粉症~2011年傾向~

現在花粉症は日本人の約25%を占め国民病とも言われます。日本気象協会によると今春スギ・ヒノキ花粉の飛散開始時期は近畿で2月中旬頃と例年並みですが、昨年の猛暑の影響で花芽の生育がよく、総飛散量は昨春の2~11倍になる恐れもあるとして、早めの対策を呼びかけています。花粉症とはスギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどのアレルギー症状を起こす病気です。花粉症の症状は鼻の三大症状の他、目の症状(かゆみ・痛み)、咳・イライラ感・頭痛・倦怠感など様々な症状がみられ、人によっては日常生活に支障をきたす場合もあります。症状や時期には個人差があり、原因となる植物も50種以上あるので花粉の種類を特定する血液検査を実施すると飛散時期に応じた初期治療が可能となります。つらい季節を快適に乗り切るために医師と相談しながら自分にあった初期治療を始める必要があります。
4.花粉症~かわたペインクリニックの最新治療~
花粉症は症状が悪化する前に治療を実施すると下記の通り症状をコントロールし易いので初期治療が非常に重要です。
①症状の出現を遅らせられる
②飛散量の多い時期の症状を軽くできる
③併用する薬量や治療回数を減らせられる、等。
【薬物療法】
花粉症に使われる薬には、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤、ステロイド剤があり、それぞれ内服薬・点鼻薬・点眼薬があります。副作用が少なく体質改善を行う漢方薬もあります。
【星状神経節ブロック療法】
交感神経の中継所となる首の星状神経節付近に麻酔薬を注射することで、様々な体のトラブルの原因となる交感神経の過緊張を和らげ、更に血流を良くして弱った細胞や神経に栄養や酸素を供給し賦活することでアレルギ―症状を緩和します。星状神経節ブロックを実施すると翌年に症状が軽くなる予防効果もみられ、根治治療がないとされる花粉症治療において、治療と予防を兼ねた星状神経節ブロック療法は副作用もなく、まさしく「花粉症の切り札」といえます。飛散2カ月前頃から始めるとより有効で、薬だけでは十分な効果がみられない方や夜眠れない等重症の方に特にお勧めです。
【物理療法】
星状神経節へのレーザー照射は、星状神経節ブロックに近い効果がみられるため、注射に抵抗がある方にお勧めです。

 

 

投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.05更新

かわたペインクリニックでは、受付に電光掲示板を設置しています!

治療までの待ち時間を有益に過ごしていただくために当院からのご案内を掲示しています。
二段式の電光掲示板で蛍光色の文字が動いていくので、よく目にとまると患者様に言っていただきます。
常に新鮮なお知らせを発信することにつとめています




投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.04更新

1.帯状疱疹・帯状疱疹後神経痛とは?

神経に沿い帯状に発疹・水泡がでる帯状疱疹(日本人の6人に1人がかかると言われる)はストレス等で免疫力が低下した時に過去に感染した水疱瘡ウィルスが活発になって発症します。症状が長引いた場合や高齢者の場合は、皮膚症状が治った後も帯状疱疹後神経痛として慢性の痛みが数年~一生続くことがあります。
帯状疱疹後神経痛は激痛(焼けるような痛みや電気が走るような痛み)が持続する難治性疼痛の一つと言われ、外傷が見られないため周囲に痛みが理解されず、患者のQOL(生活の質)は大きく低下します。
帯状疱疹後神経痛にならないためには、早期発見・早期治療が大切です。
2.帯状疱疹の治療
帯状疱疹の治療では、抗ウィルス剤を用いた治療とともに神経ブロック療法を行い、急性期から痛みを十分にコントロールすることが重要です。局所麻酔薬で一時的に神経を休ませ、痛みの悪循環を遮断する神経ブロック療法は、発疹や水泡の治癒を早め、帯状疱疹後神経痛への移行を防止するのに非常に有効です。神経損傷によって帯状疱疹後神経痛にいたると痛みの除去が困難であるため、帯状疱疹発症後、2週間~1カ月以内に神経ブロック療法を開始すれば帯状疱疹後神経痛への移行を防ぐことができます
3.帯状疱疹後神経痛の最新治療
帯状疱疹後神経痛の従来の治療法は、抗うつ薬や鎮痛剤、神経ブロック療法、レーザー治療、イオントフォレーシス、鍼灸治療など、人によって違う症状や程度に合わせ治療法をきめ細かく選択して行われますが、それでも完全な除痛に至らない場合もあります。しかし、最近、承認された新薬「リリカ」は従来の鎮痛薬とは全く異なる新しい作用の薬剤で、既存の治療法で痛みを取りきれない場合にも大きな効果が期待できます。帯状疱疹後神経痛は、脳内の痛みを伝える神経伝達物質の過剰放出によって疼痛が引き起こされており、「リリカ」はこの過剰に興奮した神経伝達物質の放出を抑制し大きな鎮痛作用を発揮します。その証拠に「リリカ」は2010年4月現在、世界105の国と地域で承認され国際疼痛学会で帯状疱疹後神経痛の第一選択薬として位置づけられています。その他、全身に我慢できない程の痛みやしびれを引き起こす繊維筋痛症などの末梢神経障害性疼痛の適応薬としても申請中であり、「リリカ」は痛みの軽減に寄与できる有用性の高い新たな治療の選択肢として今後幅広く使用されていくと考えられます.

4. うつ病とは?

うつ病とは、気分の落ち込みや無気力な状態が長期間回復せず日常生活に支障をきたす病気です。人は誰でも憂うつな気分になることがありますが、時間がたてば回復します。しかし、うつ状態が2週間以上続き日常生活に支障が出てくると「うつ病」です。誰もがかかる可能性があることを表して、うつ病はよく心の風邪と言われますが、風邪と違って時間がたてば自然に治る類の病ではなく、気力や体力では治りませんうつ病は早期発見と適切な治療を受ければ、ある程度時間はかかりますが必ず治る病気です。
5.うつ病の症状と原因
うつ病の症状は心と体の両方に症状が表れます。軽症の時は心の症状(気分の落ち込み、マイナス思考、やる気が出ない、頭が回らない、仕事が出来ない、症状が朝悪く夕方楽になる、自殺したくなる)よりも、体の症状(食欲低下・過食、全身のだるさ、不眠、体のどこかが慢性的に痛い、胃腸不良、耳・目が悪くなる)が目立つため、見過ごされることがあります。うつ病のサインを単なる疲れと見逃さないで下さい。これらの症状は、心が弱いからでも甘えているからでもなくストレス等によって脳内の神経伝達物質(セロトニンやノルアドレナリン)の働きが悪くなるために起こりますセロトニンやノルアドレナリンは脳の中で意欲や活力等を伝達する働きをしているため、この働きが悪くなると憂うつ感を引き起こしうつ病になるのです
6.うつ病の治療
うつ病の治療には抗うつ薬が中心に使われます。抗うつ薬は、うつ病で生じる脳内神経伝達物質のバランスの乱れを修正することによりうつ症状を改善します。現在ではうつ病に関係する部分のみに作用し副作用が少ない抗うつ薬が登場しています。また、医師と患者が繰り返し面接を行い、患者が抱える悩みや不安を取り除く精神療法やリラクゼーション療法は、考え方を少しずつ変え、柔軟性をもつようになることでうつ病を治したり、再発を予防したりします。日本は先進国の中で最も自殺率が高く、今年政府はうつ病対策を打ち出しましたが、最も問題なのは約1000万人以上いると言われるうつ病の半分以上の人が治療を受けていないことです。うつ病は治療しなければ悲惨な病気です。
うつ病のサインを感じたら専門医の受診を心がけましょう。

投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.04更新

かわたペインクリニックでは図書の貸し出しを行っています!

患者様と当院のコミュニケーションの一環として、図書の貸し出しを行っています。
院長推薦図書スタッフおすすめ本などがずらりと並んでいます!(^^)!
今まで多数の患者様にご愛読いただいています。
かわたペインクリニックにお越しの際は、ぜひ手にしてみてくださいね!
お気に入りの一冊に出会えるかもしれません...




投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.03更新

1.歯・口・顔の痛み

原因不明の顔の痛みに悩まされたことはありませんか?
原因が明確な顔面痛は症状に応じた治療を行えば完治しますが、レントゲンや検査に異常がないのに、
①じんじんじわじわする歯痛が一日中、長期に続く非定型歯痛、
②舌の先や側縁にヒリヒリする痛みが続く舌痛症、
③舌・唇等にじりじり焼けるような痛みが続く口腔灼熱症候群、
④原因不明の顔面痛が続く非定型顔面痛等、

これらの原因不明の顔面痛は顔に関わる診療科が多いため病院を転々とし、痛みをコントロールしょうと様々な歯科治療や手術が行われ、正確な診断をしてくれる専門医に辿り着くまで平均5年かかるというデータもあります。又、検査をしても異常がないため、「気のせい」とか「大げさ」と片付けられることが多く、ますます精神的に追い込まれていきます。
2.なぜ起こるの?
これら「原因不明の痛み」は、ここ10年ほどの神経科学や脳科学の急速な進歩によって、の中の痛みをコントロールしたり認知したりするシステムに変調がおこって、脳の中で痛みが増幅されたり、勝手に作り出されているのだということがわかってきました。これら原因不明の慢性疼痛に対して、いわゆる痛み止め(鎮痛薬)は末梢神経に作用する薬であるため、脳の中でおこる痛みには効きません。安易に鎮痛薬に頼るとさらなる副作用を招く場合もありますので、注意が必要です。
3.どうしたら治るの?
これら脳の中のシステム変調でおきた痛みに対して脳に働きかける薬である「抗うつ薬・抗てんかん薬・抗不安薬」が高い効果を発揮します。
「抗うつ薬・抗てんかん薬・抗不安薬」は、一見痛みとは関係なさそうな名称で多くは「精神科で使われている薬」であるため、患者様によっては「自分はうつ病でないから」と服用に抵抗を示し勝手に服用をやめる方もいますが「抗うつ薬・抗てんかん薬・抗不安薬」により7割強の痛みが消失したとのデータも出ていますので、慢性疼痛にお悩みの方は専門医による処方をお勧めします。
しかし、一日中、痛みのことを考え続けている場合は、いくら薬を服用しても意識が痛みに集中し、神経をさらに刺激してなかなか痛みが改善しないため、痛みから意識をそらせる認知行動療法という心理アプローチからも治療が必要です。
これら内服薬や心療内科的アプローチでも痛みが改善しない場合は、星状神経節ブロックやレーザー照射、漢方薬により鎮痛効果が期待できます。

4. 認知症は早期診断・早期治療が大切!

高齢化に伴い増加している認知症は、現在約220万人(80歳以上の5人に1人)と言われます。認知症は患者様本人だけでなく介護するご家族に大きな負担がかかります。しかし、「おかしい」と気づいてから病院に行くまで約7割のご家族が2年以上かかっているとの報告もあります。認知症の中には早期発見し治療すれば"治る認知症"があります。ご家族の負担を少しでも軽くするには、年齢のせいと放置せず、予兆を感じたら、早期診断・治療を心がけましょう。
5.認知症ってどんな病気?
食事した事を覚えていない、自分の居場所がわからない...等、認識・記憶・判断する力が障害を受け、社会生活に支障をきたす状態を認知症といいます。
認知症の種類には、
①アルツハイマー型認知症(約6割)、
②脳血管性認知症(約2割)、
③治る認知症(原因となる病気を治療する事で症状が軽減する)(約2割)

等があります。
①アルツハイマー型認知症は原因不明で、脳の神経細胞が急激に減り、脳が萎縮して知能低下や人格崩壊がおこります。
②脳血管性認知症は、脳卒中(脳梗塞・脳内出血)で脳の血管が詰まり破れたりすることによりその部分の脳の働きが悪くなる病気です。
③その他の認知症はホルモン異常・肝臓病・腎臓病・ビタミン欠乏症等によるもので元の疾患を適切に治療すれば症状が軽くなります。
6.認知症の症状と治療
認知症の症状
は大きく二つに分けられ、
①中心となる症状(記憶障害・認識障害・判断力低下)、
②それに伴っておこる周辺症状(不眠・抑うつ・妄想・不安・徘徊など)

です。
認知症の中心となる症状を根本的に治療する薬は、今のところありませんが、最近アルツハイマー型認知症の進行を遅らせる薬がでてきています。また、主にご家族の負担となっている周辺症状のうちいくつかの症状は、適切な薬を使用することにより軽くなることがわかっています。また、認知症では患者様の症状に合わせた心理療法も重要な治療です。

 

投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.02更新

再生医療の分野で、自分の細胞を培養して患部に貼り付ける細胞シート治療法の実用化が近づいていると話題になっています!

膝関節なら削れた軟骨部分に、
心筋梗塞には心臓の外側に、
歯周病の人は歯の骨が溶けた所に貼る。

この細胞シートの治療はまだ臨床試験段階ですが、受けた人の症状が劇的に改善されているそうです。

自分の細胞切り取って培養―ぺたんと貼って骨や臓器が生き返るなんて夢のような話ですね...

 ある男性は、20年前に左足膝のじん帯断裂の事故をきっかけに、変形性膝関節症に苦しんでいたところ、東海大学病院で細胞シートの手術を受け、劇的に改善したそうです。

変形性膝関節症は痛みは取れても治らない病気と思われていましたが、自分の細胞を摘出して培養する細胞シートにより、骨や軟骨を増やして再生できるようになりました。」(主治医医師)

   歩行困難になっていたのが嘘のように、手術から3か月に左膝の骨も軟骨も再生して剣道の打ち込みまでできるほど回復しておられるそうです。

 また、 ある女性は、重い歯周病で右奥歯3本の歯茎内の骨が溶け、東京女子医科大で細胞シートの手術をしたそうです。まず、細胞シートを作るために親知らずを抜き、歯の根元の歯根膜を採取して1か月間かけて1万倍の歯根膜細胞を培養しました。そして、細胞シートを5ミリに切って、3か所の歯茎に植え付けると、骨が再生すると説明されたそうです。今まで歯周病の骨は再生不可能なため現状維持の対処療法しかできませんでしたが、細胞シートを使えば根本治療が可能になるのです。
  
 
 
 また、太ももの筋肉から細胞シートを作り、左脇の下を10cm開き、心臓の患部に貼る手術をされた症例もあります。細胞シートから、「サイトカイン」と呼ばれるタンパク質が分泌されることで、新たに毛細血管ができたり、弱った細胞自体が元気になり、心臓を拍動させる力がよみがえると考えらています。細胞シートによる治療は、患者様自身の細胞を利用しているため、拒絶反応などの心配も無く、心臓自体にメスをいれないため、患者様の体への負担を抑えることができるのだそうです。

  細胞シートはまだ臨床研究段階だそうですが、心臓での治療はすでに治験に入っており、あと2~3年で実用化および保険診療での治療を目指しているのだそうです

 痛みの治療はもちろん、ガンや糖尿病、脊髄損傷、アルツハイマーなどさまざまな病気の治療方法に、この細胞シートは必ず役立っていくのでしょうね!


投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.02更新

1.関節内注射とは?

関節とは、骨と骨のつなぎ目の部分で、レントゲンでは骨しか見えませんが、それ以外に軟骨や滑膜と関節の袋である関節包に覆われています。
この関節包の中、関節腔へ注射するのが、関節内注射です。適応は、関節炎や変形性関節症などで、関節包内に痛みの原因がある時に効果があります。
関節の動きを円滑にして磨耗を抑え、痛みを抑える関節内注射の注射薬には、ヒアルロン酸とステロイド剤があります。
2.関節内注射①ヒアルロン酸注射
ヒアルロン酸は、関節軟骨や関節液に含まれる成分の一つで、関節内に注入することにより、関節の疼痛を緩和炎症を抑制します。又、関節の動きを滑らかにし、関節可動域が大きくなることや関節軟骨を保護・修復して、関節症の進行を抑制することが、研究で確認されています。
ヒアルロン酸注射は、初期の痛みや症状の軽いうちに行うと大きな効果が期待できます。
又、炎症を抑える働きもあるため、ある程度症状が進行してからも効果的です。
痛みや症状の強弱に関らず幅広く使用され、約7割の患者様の関節痛や腫張が改善することが知られています。薬剤の安全性が求められる今、ヒアルロン酸は副作用がほとんどなく非常に安全で長期に安心して使用できる有難い注射薬です。
軟骨を保護し、軟骨再生を促進してくれるヒアルロン酸注射は、今後も、関節痛に悩む患者様のQOL(生活の質)向上に寄与するために、必要不可欠な治療であり続けるでしょう。
3.関節内注射②ステロイド注射
頑固な疼痛を認める症例や関節水腫を認める症例に対して、大きな抗炎症作用が期待できます。
内服薬で改善しない関節炎に対して、ステロイド剤を注入すると、劇的に症状がよくなることがありますが、頻回に行うとかえって関節症状を悪化させる場合がありますので、長期使用は好ましくありません。
4.関節水腫とは?
関節に過度の負担がかかった時に炎症をおこし、その結果、多量に産生された関節液が関節の中にたまった状態を「関節水腫」と言います。
変形性膝関節症でしばしば見られる症状で、膝に多量の関節液がたまったままの状態でいると腫れによる痛みが出て、関節の動きが悪くなるため、このような場合、膝の水を抜いて、ヒアルロン酸を注入します。
癖になると心配する方がいますが、癖にはなりませんので、安心下さい。

 加齢とともに身体のヒアルロン酸は減少していき、関節痛が生じ易くなります。歩き始める時に膝に違和感を覚えたり、腕を上げるのが困難に感じたら、早期に受診下さい。

 

投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.01更新

 

1.「不眠症は病気です」
不眠症で悩んでいる人は、日本人の5人に1人と言われます。短期不眠は、大半が一時的で、その原因が判明すれば解決します。しかし、「寝つきが悪い」「夜中に何度も目が覚める」「朝早く目が覚める」「熟睡できない」という症状が、週二回以上かつ1ヶ月以上続き本人が苦痛を感じている場合は不眠症と判断されます。不眠症には、内科疾患(喘息・心不全等)や精神科疾患(うつ病・不安障害等)が背後に隠れている場合があります。又、不眠症は、本人の苦しみが非常に大きい病気です。それゆえに周りのケアも重要になってきます。不眠症かなと思ったら、是非、当院(精神科・心療内科)を受診して下さい。
2.不眠症の症状と種類
①入眠障害
寝つきが悪くなかなか眠れない、寝つきに30分~1時間以上かかる場合とされ、不眠症の中で一番多いタイプ。
②中途覚醒
朝起きる時間までに、夜中に何度も目が覚めるタイプ。裏に他の病気が隠れていることが多い。
③早朝覚醒
朝早く目覚めてしまい、再度眠ることが出来ない。不眠症の中で最も少ないタイプ。
④熟睡障害
「よく寝た」という感触が得られず昼に眠くてたまらないため本人にはかなりきつい。
3.不眠症の原因
不眠症には、下記のような様々な原因がありますが、最近、特に不眠症の人が増えているのは、現代のストレス社会や昼夜を無視した24時間社会などによるものと言われています。つまり、不眠症は、現代特有の病気の一つといえます。
①体の不調⇒咳や喘息、睡眠時無呼吸症候群など。
②環境変化⇒旅行による時差や暑さ・騒音・明るさなど。
③精神的ストレス⇒ストレスによる悩みやイライラ・過緊張。
④心の病気⇒不安症・うつ病などの精神疾患。
⑤薬やアルコール⇒薬やアルコールやカフェインの摂取。
4.不眠症の治療法
①薬物治療
睡眠薬を服用するのが最も有効です。かつての睡眠薬には「癖になる・怖い」というイメージを持つ方も多いですが、現在では、脳神経の興奮を抑えることで自然な眠りを誘う作用を持ち、依存性もほとんどない、安全な睡眠薬が開発されたので、医師の処方通り、服用すれば安心です。
②生活指導
生活習慣や睡眠環境などの改善を行います。
③リラックス療法
自立訓練法等を行い、快眠に欠かせない心身のリラックスを行います。

不眠症を改善すると糖尿病や高血圧も改善したというデータもあり、不眠と体の不調は密接な関係があります。我慢せず、受診しましょう。

投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

前へ 前へ

entryの検索

カテゴリ

かわたペインクリニックかわたペインクリニック診療内容
心療内科クリニック通信ブログ
医療機関の方へ求人情報
リンク集Facebook