花粉症などアレルギー疾患

花粉症とは?

花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって、くしゃみ・鼻みずなどのアレルギー症状を起こす病気です。季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれています。
花粉症患者数は増加の一途をたどり、日本の花粉症総人口は2000万人以上、5人に1人は花粉症ともいわれ、今後も増加することが予想されています。まさに“日本の国民病”と呼ばれるようになりました。

花粉症の原因

季節性アレルギー性鼻炎(=花粉症)の原因となる花粉の飛ぶ季節にだけ症状があります。
日本では、約60種類の植物により花粉症を引き起こすと報告されています。
主なアレルゲン:スギ、ヒノキ、カモガヤ、オオアワガエリ、ブタクサ、シラカバなど。
花粉症シーズンは季節的にも風邪と間違いやすく、初めて花粉症にかかった人には判断が難しいかもしれません。
下記の症状で思い当たる節が無いか、チェックしてみましょう。

Q1.風邪のような症状が続く。

Q2.くしゃみが続けて出る。

Q3.鼻みずがサラサラしている。

Q4.熱があまり出ない。

Q5.鼻づまりがひどい。

Q6.目がかゆくなる。

Q7.毎年、同じ時期に症状がでる。

Q8.家族の中にアレルギー体質の人がいる。

花粉症の治療

薬物療法

花粉症治療の中心になるのは薬物療法です。
花粉症に効く薬は、時期と症状によって異なります。毎年の症状の出方、治療の希望、
現在の症状の程度をしっかり把握し、自分の症状に合う薬を見つけて、毎年の花粉症
シーズンにも慌てなくてすむようにしましょう。
自分に合った組み合わせを見つけるまでには少し時間がかかることもありますので、早めに受診をして医師とよく相談することをお勧めします。

神経ブロック療法

●頚部神経節ブロック(星状神経節ブロック・上頚神経節ブロック)療法
頚部の交感神経は、頚部に上・中・下の3ヶ所存在し、このどれかの神経節に局所麻酔薬を注入することを頚部神経節ブロックといいます。頚部神経節ブロックは、脳動脈から各脳神経にいたる多くの血管を拡張させる作用があります。自律神経・免疫・内分泌の中枢である脳幹部(視床下部や延髄)の機能を正常にするので、体全体の自然治癒力を高め、自律神経・免疫・内分泌系の様々な疾患にも有効です。花粉症などのアレルギー症状に非常に効果的です。
①星状神経節ブロック
頚部の一番下の神経節である星状神経節に注射するのが星状神経節ブロックで、特に、頭・顔・肩・上肢・胸部・心臓・肺・気管支などの血行を改善しアレルギー症状を和らげます。
②上頚神経節ブロック
最も頭側にある神経節の上頚神経節に注射するのが上頚神経節ブロックで、特に顔・頭部の血流を改善しアレルギー症状を和らげます。

リハビリ(理学療法・物理療法)

●レーザー治療
注射が苦手、抵抗がある方にもお勧めの治療として、レーザー治療があります。レーザー治療とは、星状神経節や上頚神経節へレーザー光を照射する治療です。頚部神経節ブロック(星状神経節ブロック・上頚神経節ブロック)に近い効果が得られます。

花粉症の症例1

1来院までの経緯 (37歳 女性、花粉症暦8年)

のどの痛み、くしゃみ、鼻水は当たり前、目も痒く、目やにも多く、ひどい時は頭痛・微熱を伴い、病院で処方された薬すらまったく効かない状態でした。真夏と真冬以外は花粉症の症状に苦しみ、その症状は年々ひどくなり、ひどい症状の期間も長くなり、辛くて知人の紹介で当院に来院された。

2治療経過

「花粉症=アレルギー性鼻炎=免疫異常=脳下垂体の異常」と捉え、脳下垂体近くの視床下部に働きかける星状神経節ブロックを実施することで、ピークだった花粉症症状が嘘のようにラクになった。何より、翌年、症状が出なかったことに驚かれ、根治治療がないと思っていた花粉症に対して星状神経節ブロックがアレルギー体質そのものを改善することができると知り、とても喜んで頂きました。

3考察

星状神経節ブロックの鼻炎に対する有効性は、田中角栄元首相が顔面神経麻痺のために実施した星状神経節ブロックで長年苦しんだ鼻炎が治り喜ばれたエピソードからもわかります。又、耳鼻科で行われるステロイド注射と違い、星状神経節ブロックは局所麻酔薬そのものが安全性の高い薬で蓄積したり習慣性もなく安心して実施して頂けます。

花粉症の症例2

1来院までの経緯 (52歳 男性、花粉症暦15年)

毎年ひどい花粉症に苦しんできた。発症してから多くの病院をはしごし、あらゆる民間療法・サプリメント・薬品等を試してきたが、根本解決には至らなかった。ピーク時には抗ヒスタミン剤・点鼻薬・ティッシュが手放せず、副作用で朦朧とした状態で仕事にならないので、花粉症の予防が出来ないかをネットで調べ来院された。

2治療経過

花粉症のシーズン前に来院されたので、早期から予防のため免疫機能を正常に戻す星状神経節ブロックを行ったところ、その年は花粉症の症状が出ず、町でマスクしている人を見ると優越感を感じたと喜んで頂きました。翌年以降も花粉症時期より前に星状神経節ブロックや上頚神経節ブロックを行い予防できています。

3考察

一般的に花粉症の症状がひどくなってからでは、その症状をおさえるだけの対症療法として薬物療法を用いますが、その場合、眠気やだるさなどの副作用を伴うことがあります。花粉症をうまく乗り切るためには、症状が出る前、又は、出た後でも軽いうちから治療を受けるようにして下さい。ひどい症状が出てしまった後でも、星状神経節ブロックや上頚神経節ブロックなら即効性がある場合もありますので、諦めないで受診して下さい。

かわたペインクリニックかわたペインクリニック診療内容
心療内科クリニック通信ブログ
医療機関の方へ求人情報
リンク集Facebook