クリニック通信ブログ

2014.05.26更新

痛みの強さは、病気やケガの程度に必ずしも一致せず、薬や治療の効果とは関係なく、何らかの条件や状況、出来事によってさらに痛みを強く感じたり、逆にましに感じたりするということを、前回の「慢性疼痛とは①~③」でお話ししました。とは

それでは、人は痛みをどのように感じているのでしょうか?

例えば"腰痛"で考えてみましょう。痛みの信号は、背骨の中の神経を伝って脳の中の痛みを判断するところへ伝えられます。
『腰→神経→脳』。実は、痛みの強さを判定しているのは脳です。
なので、痛みを感じる強さには、腰の病気やケガの程度の他に「神経の痛みの伝え易さ」、「脳の痛みに対する敏感さ」が大きく関わっています。
この神経や脳が関わっている痛みの部分を"心因性"とも言います。
"心因性"の痛みの部分は、決して"気のせい"という意味ではなく、感じる痛みは確かなものですし、逆に"心因性"であればこそ、どんなひどい痛みにもなり得ます。



投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2014.05.17更新

前回お話ししました通り、痛みの原因に気づくことが出来たら、次は痛みをコントロールする方法を習得しましょう。

自分で痛みをコントロールし痛みに支配される側から痛みを支配する側に立ちましょう。

痛みに対する脳の誤りに気づき、自分の考えと行動を変えて、脳のエラーを書き換える。
これが当院の慢性疼痛緩和プログラムの中の精神療法です。

不快な症状が続くと、誤った考え方や行動のクセが自然と身に付いてしまいます。
誤った自分のクセに気づき、症状の解消につながる新しい課題に積極的に取り組み、正しいクセを身につける。
これが当院の慢性疼痛を克服するための精神療法です。

身体の痛みなのに心理療法?
「私の痛みは心の問題じゃない!」
と思うかもしれませんが精神療法といっても慢性痛が 「心の病気」 と言う訳ではありません。


体の痛みを感じるのは脳であり、脳の認識が心です。
脳と体は相互に影響を及ぼし合っているので脳が関係しない痛みはありません。


慢性痛は体の痛みであると同時に痛みを学習してしまった脳の認識の病気なのです。
「痛みを感じるのは脳であり、痛みを治すのも脳なのです。」
いかに脳の認識を痛みから遠ざけ、痛みに執着せず忘れられるか、それが慢性痛を克服するためのポイントになります。


かわたペインクリニックでは他の「慢性疼痛緩和プログラム」も用意しています。
ぜひ、受診下さい。




投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2014.05.12更新

前回お話ししました通り、慢性痛のメカニズムを理解したら、次は慢性痛の誘因を考えてみましょう。

痛みに対する誤解や間違った対処法が、痛みを助長・増悪させています。
怪我などをした場合、肉体が損傷したという信号は末梢神経から脊髄を通って脳に到達します。
その信号が脳で痛みという感覚に作り替えられます。
その際に脳は脊髄のゲートを開けたり閉じたりし脳に到達する痛みの信号を調節しています。

抑うつや不安・怒りなどの否定的な感情はゲートを開き、より多くの痛み情報が通るようになり、前向きな感情はゲートを閉じて痛み情報を制限します。
そして、楽しい活動を増やすことでゲートを閉め脳へ行く痛み情報を減らすことができます。





投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2014.05.03更新

今回は、かわたペインクリニックの中の『慢性疼痛緩和プログラム~精神療法~』についてお話していきたいと思います。


まずは、「慢性疼痛のメカニズム」についてお話しします。

慢性痛は、もはや損傷を知らせる警告の役割が全く無い、無意味で不必要な痛みです。
痛みの警報を発する必要がないのに脳が勘違いしている状態です。
肉体の損傷の有無に関わらず痛みが続いている状態が 「慢性疼痛」 です。

痛みが続くと、条件反射のように脳が痛みを記憶してしまいます。
脳が痛みを覚えてしまうのは、 悪い意味で脳が痛みを学習し痛みがクセになってしまうからです。
このような記憶された痛みが 「慢性疼痛」 です。

痛みを正しく理解し、脳が覚えてしまった「痛い」という悪いクセを修正していく必要があります。





投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

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