クリニック通信ブログ

2015.01.26更新

今回は「痛みと向き合う・痛みと共に暮らす姿勢」についてお話ししたいと思います。

痛みの治療の目標の究極は「痛みゼロ」です。
しかし、慢性の痛みでは「ゼロ」が困難なことがあり、生活の状況に合わせて段階的に目標を設定することが大切になります。
痛みの強弱や原因にばかりとらわれ、治療の目的がぼやけたり、精神が不安定になり日常の生活に支障が生じることがあります。
痛みの治療は一つの治療や薬剤で簡単に治まる場合もあれば、非常に難しい場合もあります。
もちろん、強い痛みを我慢する必要はありませんが、全ての痛みを体から取り除きたくても、出来ないことがあることも理解し、痛みと向き合い、痛みと共に歩む気持ちで生活することも大切になります。



投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2015.01.19更新

今回は、心因性の腰痛の治療についてお話していきたいと思います。
心因性の腰痛には、次の治療が有効です。

①抗うつ薬・抗てんかん薬
心因性の腰痛には、いわゆる痛み止め(NSAIDs等)はほとんど効果が期待できません。
最近の臨床研究で、心因性の腰痛には「抗うつ薬」や「抗不安薬」が効くことが確かめられています。
「抗うつ薬」や「抗不安薬」は、本来は痛みの治療薬として開発された薬剤ではありませんが、痛み止めでは痛みが取りきれない、もしくは、ほとんど効果が期待できない心因性の腰痛に大きな効果が期待できます。

②認知行動療法
心因性の腰痛には、「認知行動療法」などの心理的アプローチが有効であることがわかってきました。
「認知行動療法」とは、痛みについての誤った認識を修正する「認知療法」と、痛みと行動の関係を知り、日常生活でできることを増やしていく「行動療法」を組み合わせた治療法です。
さらに、患者様自身が「心因性による腰痛」と自覚して治療すれば、より効果があることもわかってきました。


投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2015.01.12更新

「腰痛の最新治療」のうち「①神経の障害による腰痛」と「②関節や筋肉の機能障害による腰痛」についてお話してきました。
今回は最後に「③心因性の腰痛」についてお話したいと思います。


最近の臨床研究で、痛みの原因がないのに精神的なストレスや不安から痛いと感じたり、弱い痛みを強く感じたりする心因性の腰痛があることが科学的に確かめられております。

1..心因性の腰痛とは?
私たちは痛みを脳で認識しています。
脳は部位によって様々な働きをつかさどっていますが、最近の研究では、痛みを認識する場所が、人が通常ストレスなどを感じる時に働く場所と同様であることが明らかになってきています。
また、脳には痛みを抑制するシステムもあります。
精神的ストレスが続くと、このシステムがうまく働かなくなります。
痛みが長引くことの多い腰痛では特に心の状態による影響も大きいと考えられています。



投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

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