クリニック通信ブログ

2012.07.18更新

ペインクリニックにおける治療法のうち、今回は「薬物療法」についてお話します。

ペインクリニックでは神経ブロックの補助的手段として薬物療法を実施することが多いです。

薬は効果が切れると元の状態に戻り易いのに対し、神経ブロック療法は即効性に加え効果が持続し、繰り返すことにより痛みが解消する可能性が高いためです。

神経ブロックを行う程でない患者様や注射はつらいという患者様には薬物療法のみを実施する場合もあります。
① 内服薬について
● 主な内服薬

痛みを和らげ中枢・末梢性の感作と知覚過敏を軽減する鎮痛剤、血行を良くし炎症・発痛物質の洗い流しや代謝改善を行う血管拡張剤、筋肉の凝りや痙縮・緊張の改善を行う筋弛緩剤などの神経ブロック療法と同様の効果がある薬以外に、慢性疼痛の二次的症状(不眠や食欲減退
・うつ状態等)を和らげる鎮痛補助剤などがあります。
● 漢方薬
漢方薬は慢性的な機能異常による症状に対して効果があり、血流を改善したり、気・血・水などの滞りを整えたりします。
西洋薬とは少し違う観点から治療し、主に補助的に使うことが多いですが、西洋薬にはない効能をもつ薬もあります。
② 外用薬について
鎮痛剤が皮膚から吸収され易いように工夫されています。
● 貼り薬
【冷感湿布と温感湿布の違い】
一般的には急性疼痛は冷やし、慢性疼痛は温めると良いと言われますが、湿布は冷やしたり温めたりするためでなく、
鎮痛剤を皮膚から吸収するために使われます。温感湿布はかぶれ易いので、慢性疼痛で皮膚の弱い方は冷感湿布の上からサポーターやカイロ等で温めるといいでしょう。
【湿布とテープ剤の違い】
テープ剤は薄くて剥れにくいので使い易いのですが、しっかり貼り付くのでかぶれ易い方は湿布の方がいいでしょう。
● 塗り薬
軟膏・クリーム・ローション・スプレー等色々な剤形があります。また、高濃度局所麻酔薬配合のクリームもあります。
 

 

投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

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