クリニック通信ブログ

2012.08.14更新

「ぎっくり腰の対処法・治療法」
かわたペインクリニックでもたまにぎっくり腰になられて来院される患者様がいらっしゃいます。
ですが、そもそもぎっくり腰とは何なのでしょう?

ぎっくり腰は、何かのきっかけで急激に(ギクッと)発症した腰痛のことで、医学的な診断名ではなく、一般的な名称です。ですから、ぎっくり腰といっても人によって傷めた場所は違います。とはいっても傷めやすい場所の傾向はあります。

痛めやすいという場所がぎっくり腰にはあります。
仙腸関節の損傷(捻挫)
腰椎の損傷
背筋や筋膜(筋は線維性の膜で包まれていますが、それのことです)の損傷
この三箇所です。

私の祖母も同じ様にぎっくり腰になってしまって救急車で運ばれた経験があるのですが、私はなったことがない為、その痛みは想像も出来ないのですが、本当に凄い痛みだそうです。

では、ぎっくり腰に突然なってしまったときにどうしたらいいのか?という対処方法ですが、以下の方法があります。

氷水で冷やす。
温 めはだめです。ですからお風呂もやめておくのが無難です。ぎっくり腰は捻挫や肉離れのようなものと考えていただければ、 おのずと冷やすことが大切なのはわかっていただけると思います。冷やすことがなぜ良くて、温めるとなぜいけないのかの詳しい説明は 別の機会にいたします。ぎっくり腰は炎症ですから熱を発生していますので冷やすと今は云っておくにとどめます。
冷やす方法
氷のう(ビニール袋で代用できます)に氷(9割)と水(1割)を入れ、患部に20~30分あてます。できるだけ痛みの少ない姿勢で 氷のうをあててください。氷のうをあてる姿勢に無理があると逆効果になってしまいますから注意です。さらしなどで腰に縛り付けるのがいいでしょう。 これを2~3時間置きに一日3回程度できればより早く痛みが減るでしょう。3日間は続けてください。

楽な姿勢で休んでください。
ス トレッチや揉んだりは絶対にいけません。腰痛体操などをぎっくり腰の時にやってしまうとそれこそ「腰痛になる体操」となってしまいます。 お尻に痛みがでるタイプのぎっくり腰(先に挙げた仙腸関節の損傷タイプです)は、痛い側を下にした方が楽な場合が多いものですから試してみてください。

さらしやゴムベルトを使う。
お尻の痛いタイプは骨盤をさらしやゴムベルトで締めると仙腸関節が早く治ります。腰椎や背筋の痛みがつよい場合はさらしを巻くのがいいでしょう。 テーピングができる人がまわりにいるならその人にお願いしてもいいでしょう。

とここまでは家庭での応急処置的な物をご紹介致しましたが、

まずは、かわたペインクリニックでは、神経ブロック注射治療を行います。神経ブロック注射とは、痛い場所の神経の近くに薬を注射することで、一時的に神経の興奮を抑え、痛みで傷ついた部位を効果的に治療する方法。ブロック治療では、局所麻酔薬が使用されます。局所麻酔薬は、痛みで過剰に興奮した神経を一時的に麻痺させることで、「痛い」という神経の情報をブロックします。ブロック注射は、決して神経を切断するような方法ではなく、「痛みの情報」だけを一時的に中断する方法です。
また、注入された局所麻酔薬は、痛み部位の筋肉をほぐし、血流を改善させます。結果、広がった血管を通して酸素やたんぱく質などの栄養を痛い場所に効率よく運ぶことができ、痛んだ神経や筋肉を効果的に、自然に治癒するより早く回復させることが可能です。ブロック治療とは単なる対症療法ではなく、自分で自分の痛い場所を治そうとする、人間の持つ自然治癒力をサポートすることで、治癒能力をアップさせる画期的な治療方法といえるでしょう。また、薬物療法などに比べて、痛みの部位に限局して高い効果を示すため、全身への影響が少ないという利点もあります。

またぎっくり腰には、漢方も有効です。
腰は「腎の府(ふ=集まるところ)」といわれるほど腎と密接な関係にあります。水分代謝や血流の悪化によっても起こりますし、湿地で働く人などの環境の影響もありえます。
重いものを持ち上げたり、急にカラダを動かしたときなどに起こるぎっくり腰。こんな急な症状にも漢方は有効です。
過労や虚弱体質、老化などの原因が根本にあり、そこに筋肉の緊張やねじれが加わって気血の通りが悪くなって、腰に激痛が走ります。

ぎっくり腰になってしまったら、自己判断でシップなどせず、とにかく安静にして痛い部分に負荷をかけないようにすることが重要。そして医療機関でしっかりと診察していただき、処置してもらうのが重要です。ある程度痛みが落ち着いてきたら、少しずつ動かすようにすることも大事です。

代表的な漢方には、疎経活血湯(そけいかっけつとう)があります。"活血"という言葉がはいるように、血行をよくする処方なので、腰痛だけでなく冷えや肩こり、高血圧などにも用いる場合もあります。
当院ではそのほかにもぎっくり腰以外にも腰痛や慢性的な痛みに適した漢方処方や治療も行っております。
漢方処方での治療ご希望の場合でも当院ではしっかりと患者様とお話をした上で、処方をさせて頂いておりますので、上記以外の漢方薬が出るときもあります。
例えば、腰痛でしたら加味逍遙散(かみしょうようさん)や血府逐オ湯(けっぷちくおとう)など。オ血(血行不良)や気のめぐりをよくするので、この漢方は、生理痛や肩こりなどにも使用できるお薬です。

かわたペインクリニックでは色々な治療法を漢方以外にもありますが、注射が苦手という方にはお薬での治療も可能ですし、何より患者様第一に念頭を置いておりますのでお近くの方は当院までご来院くださいませ


投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

entryの検索

カテゴリ

かわたペインクリニックかわたペインクリニック診療内容
心療内科クリニック通信ブログ
医療機関の方へ求人情報
リンク集Facebook