クリニック通信ブログ

2012.09.11更新

1.変形性膝関節症の治療法
  『かわたペインクリニックにおける来院理由となる症状(上位10位)』の第8位となった『変形性膝関節症』についてお話したいと思います。

『変形性膝関節症』とは、膝関節のクッションである軟骨のすり減りや筋力の低下により、膝の関節に炎症が起きたり、関節が変形したり、痛みが生じる病気です。
人が二足歩行を始めた頃からの疾病と言われ、加齢による老化現象や体重増加による膝への長年の荷重刺激等の原因の他、更年期を迎えた女性に多くみられることから、ホルモンの分泌減少による骨変性が原因とも言われています。
 症状としては、起立時痛や歩行時痛からはじまり、次第に安静時痛や夜間痛まで覚えるようになります。また、関節炎により膝関節が腫れて水がたまること(関節水腫)があります。さらに痛みのため膝関節を自由に動かせない可動域制限(膝の曲げ伸ばしの制限)や関節破壊により膝の内反変形(O脚)が生じます。進行すると歩行が困難になります。
 また、膝の痛みには、腰部関節のずれに起因する場合もあります。このような場合は、腰の治療を行うことにより症状が改善することがあります。痛みを我慢したり、年だからとあきらめず、適切な治療を受けるよう心がけましょう。
《変形性膝関節症の治療法》
① 薬物療法

炎症や痛みを抑える消炎鎮痛剤や抗炎症薬、筋肉の緊張を和らげる筋弛緩薬、末梢神経の働きを正常にする末梢循環改善剤、湿布や塗り薬などを処方します。
② 膝関節内注射
軟骨の成分であるヒアルロン酸ナトリウムを膝関節内に注入することにより膝の動きを滑らかにします。膝にたまった水(関節液)を抜くこともあります。又、炎症を抑える副腎皮質ホルモンと局所麻酔薬の混合液を注射し、疼痛を和らげます。
③ 物理療法

高周波(筋肉収縮)治療器やキセノン光による温熱療法、膝関節の圧痛点・経穴にレーザー照射など。
④ 徒手療法
膝関節矯正の関節アプローチ療法なども効果的。
⑤ 運動療法・装具療法
運動療法として足上げ運動、装具療法として足底板(足の底に履く靴敷のような装具)などが有効。
【その他日常生活の留意点】
1.肥満の解消(肥満の方の罹患率は約4倍高いと言われる)
2.足にあった靴を選ぶ
3.膝の保温(入浴やサポーター、但し、急性期は冷却が有効)
上記治療で改善がみられなければ、外科的治療もあります。

 

2.かわたペインクリニックの法人化について
 この度、「かわたクリニック」は院内のスペース拡張を行うことになりました。今まで以上に、診察室やベッド数、医療機器などを増やし、患者様により快適に診療を受けて頂ける環境作りを目指して、5月連休明けから新スペースにて診療を開始致します。
 また、当院は、2007年6月1日付で法人化に伴い、『医療法人 良仁会 かわたペインクリニック』に名称を変更致します。今後とも、あらゆる痛みに対応できる"痛みの専門クリニック"として、さらに努力していく所存でございます。なお一層のご指導ご鞭撻の程お願い申し上げます。

     (旧)                        (新)
かわたクリニック⇒  医療法人 良仁会 かわたペインクリニック


①医療法人とは?
病院や診療所などが会社のように法人として社会的・法律的に法人格を持つことをいいます。医療提供体制の確保と国民の健康保持のために医療法に定められた制度で、法人化により、医療の安定的供給が期待されています。
②法人化の目的は?
現代の高度に複雑化した社会では、医業もインフォームド・コンセントをはじめとしたコンプライアンス(法令遵守)など社会的責任が求められています。これらのニーズに対応するために、医業の非営利性を損なうことなく組織化した体制や機能が求められており、法人化することにより、医療機関として社会的信用を確立し、診療所の経営体質を強化すると共に、設備・機能の充実を図り、高度な医療の安定的供給を保持することを目的としています。
 

 

投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

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