クリニック通信ブログ

2012.09.14更新

<頭痛の治療法>

『かわたペインクリニックにおける来院理由となる症状(上位10位)』についてお話してきましたが、今後は、その他の来院理由として多くみられるペインクリニック領域の症状についてお話していきたいと思います。
 第一弾として、今回は、『頭痛』についてお話します。 『頭痛』は、日本人の約3~4割の人が慢性的な頭痛を持っていると言われていますが、我慢強い日本人社会では頭痛は病気であるとの認識が低いようです。まずは「頭痛は病気である」ということを認識し、知識や理解を深め、適切な指導・治療を受けて、快適な生活を送れるよう心がけましょう。
 筋肉・精神的緊張(身体的・精神的ストレス)が原因の頭痛を緊張型頭痛と言い、頭痛を訴える人の約8割がこのタイプです。徐々に痛くなってくる頭痛で、両側の後頭部から首筋にかけてはちまきで締め付けられるような痛みや頭重感が、1週間位持続し、多くの場合、肩こりや眼の疲れ等を伴います。
 頭の血管が拡張して炎症を起こし、血管周囲の神経が刺激されて起こる頭痛に片頭痛群発頭痛があります。片頭痛は、思春期~40歳代の女性に多く、月に数回起こるとても我慢できない拍動性の激しい頭痛で、4~72時間程続き、ひどい時は寝込んでしまいます。吐き気を伴ったり、音や光に過敏になったり、前兆として目の前にチカチカした光が出たりする場合があります。群発頭痛は、片頭痛に比べると稀な病気ですが、痛みに関しては片頭痛に勝り、20~30歳代の男性に多く、1年に1回季節の変わり目など決まった時期に1ヶ月間程毎日のように片側の眼の奥がえぐられるような激痛があり、涙や鼻水を伴い、夜中に痛くて目が覚めることがあります。その他、市販の頭痛薬を飲みすぎるために起こる薬物乱用頭痛や顎関節症や三叉神経痛などによる頭痛、生命の危険があるくも膜下出血や脳腫瘍や髄膜炎などによる頭痛もありますので、必ず医師の診断を早期に受けましょう。
《頭痛の治療法》
① 薬物療法
筋肉・精神的緊張緩和に筋弛緩薬・循環改善薬・抗不安薬、炎症を抑える消炎鎮痛薬、発作時も有用な片頭痛の特効薬で血管拡張を抑制し予防するトリプタン製剤等を処方。
② 神経ブロック療法
痛みの引き金となる部位にトリガーポンイト注射や星状神経節に局所麻酔薬を注射する星状神経節ブロックにより痛みの伝達を抑え、痛みを和らげる。
③ 物理療法
温熱療法にキセノン、圧痛点・経穴にレーザー照射、筋肉の収縮により筋肉を和らげる高周波など。
④ 徒手療法
関節矯正の関節アプローチ療法などの東洋医学も効果的。
 

 

投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

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