クリニック通信ブログ

2012.09.17更新

<変形性股関節症の治療法>
  かわたペインクリニックの来院理由として多くみられるペインクリニック領域の症状(上位10位以外)の中で、今回は『変形性股関節症』についてお話します。 
『変形性股関節症』は、股関節に対する血液循環が不十分であったり、股関節の酷使により、股関節の変形や磨耗が生じる進行性の変形疾患です。

人間は二足歩行ですから、股関節などの荷重関節は関節に負担が強いられ、変形性関節症を起こし易くなります。変形性股関節症には、一次性(原因不明のもの)と二次性(原因が明らかなもの)があり、日本ではほとんどが二次性と言われますが、最近では一次性のものも増加傾向にあります。二次性の原因としては、肥満や加齢によるものに加え、先天性股関節脱臼や臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん)など先天性疾患が大半を占め、女性の発症が多いことから、遺伝的な因子も考えられます
 変形性股関節症の症状には前期~末期までの4段階があり、症状も治療法も異なります。症状は足がだるい程度の症状から歩行困難まで、ひどくなると下着や靴下も自力では着脱困難になる場合があります。股関節に繰り返し刺激が加わると炎症が生じ、疼痛を引き起こします。疼痛は股関節だけでなく、臀部や大腿部などに起こることもあります。疼痛に引き続き、筋萎縮や筋力の低下が見られ、次に関節変形と運動制限が起こります。軟骨破壊が進行すると、骨膜炎・関節水腫・骨破壊を引き起こし、歩行困難になることもあります。早期に医師の診断・治療を受けるよう心がけましょう。
《変形性股関節症の治療法》
① 薬物療法
非ステロイド系抗炎症剤やステロイド剤、筋弛緩剤、抗リウマチ剤、ビタミンB製剤、抗不安剤、外用薬(湿布・軟膏)など。
② 注射療法
ステロイド関節内注射は、頑固な疼痛を認める場合や関節水腫を認める場合、抗炎症作用が期待できます。
ヒアルロン酸ナトリュウム関節内注射は、関節液の主成分であるヒアルロン酸の注入により、関節の潤滑作用に効果。
③物理療法
キセノン光による温熱療法や筋肉を収縮させる高周波治療器、股関節の圧痛点・経穴にレーザー照射など。
④ 徒手療法
関節矯正の関節アプローチ療法等の東洋医学も効果的。

 

投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

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