クリニック通信ブログ

2012.09.27更新


1.ペインクリニックと心の治療
①"痛みの治療"と"心の治療"は表裏一体

昔から「病は気から」と言いますが、心の状態は体の状態に強く影響を与えます。痛みの治療と言えば、今までは身体的アプローチのみが優先されてきましたが、現在では痛みに対する精神分野からのアプローチは必要不可欠で、心身の両面から痛みの治療を行うのが望ましいと言われています。
②痛みは何を語っているか?
みは、単に不快な感覚ではなく、体の異常信号でもありますが、突然起こる痛みや長引く痛みに不安を抱き、自分の痛みを誰にも理解してもらえないと、心の痛みが体の痛みを引き起こすこともあります
痛みは、大きく「急性疼痛」と「慢性疼痛」に分けられます。前者は、6ヶ月未満の持続期間で身体的因子の関連性が強く、後者は6ヶ月以上の持続期間で心理的因子の関連が強いと言われます。痛みの持続期間が長くなるほど心理的要因の占める割合が高くなり、神経症的傾向が強くなります。ストレス社会を背景に、腰痛や背部痛など慢性疼痛に悩む人が増加しており、アメリカでは慢性疼痛が、心疾患・癌に次いで、3番目に多いと言われています。
③痛みに対する精神分野からのアプローチ
慢性疼痛の度合いは、日常生活に支障がない程度から、集中力欠如や睡眠障害に至るまで人により様々なため、ペインクリニックでは慢性疼痛に対し、その対処法に精通し、様々なアプローチを持つことが求められています。    
心因性の慢性疼痛の原因は、不安や怒りなどの無意識の心理状態が、これと向き合うことを避けるために身体の特定部位に虚血状態を生じさせ、疼痛を引き起こしているからと言われています。強いストレスや慢性的ストレスの蓄積により、自律神経や内分泌系、免疫系に不調をきたし、痛みが生じるのです
④ペインクリニックとメンタルケアの果たす役割
疼痛には、その発症や経過に心理的因子が密接に関与しているため、体の痛みと心の痛みに配慮した総合的な治療が必要です。心因性疼痛の場合、痛みが身体的問題でなく心因性であると理解すると患者様の8~9割が完治するとも言われています。つまり、患者様自身が心と体の関係に気づき、気持ちの切り替え、視点の転換、自己の感情や行動のコントロールが出来るようになって、初めて改善に向かうのです。
⑤かわたペインクリニックの心の治療
当院では、精神神経科の専門医を迎え、心の治療を始めました不眠・不安・うつ症状・パニック障害など、お気軽にご相談下さい。予約制ですのでスタッフ迄お問合せ下さい。

 
2.かわたペインクリニックにおける"心の治療"
痛みの原因となる身体的疾患がなければ、体の痛みと心の痛みの両方に配慮した次のような総合的治療を行います。
①神経ブロック療法的アプローチ
自律神経(血流)や内分泌系(ホルモンバランス)、免疫系(抵抗力)のストレスによる不調を整えるため、交感神経の緊張緩和を促進する星状神経節ブロックが有効的です。
②理学療法的アプローチ
血流を統制している自律神経を整えるため星状神経節にレーザー照射、血流を促進するキセノン光による温熱療法。
③心療内科的アプローチ(専門医による予約診療)
★カウンセリング
認知行動的アプローチ(考えと行動の整理や修正)や心身医学的アプローチなど。
★薬物療法
抗不安薬・抗うつ薬・抗てんかん薬・催眠鎮静薬などを専門医がカウンセリングのもと処方。
 

投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

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