クリニック通信ブログ

2013.06.24更新

歯・口・顔・顎痛の症例の2例目で、今回は、長い間、舌痛で悩む患者様の場合です。
複数の病院を経て当院に来院されました。




①来院までの経緯 (45歳 女性)
3年前、突然、舌先にヒリヒリとした火傷のような痛みが発生した。舌や歯や口腔を検査しても舌痛の原因となる炎症や腫れは見つからず、血液検査等も異常なかった。口内炎の軟膏や痛み止めやビタミン剤を服用してもよくならず、一日中、舌の痛みが気になりイライラして集中できず、複数の病院を経て、ホームページを見てかわたペインクリニックを知り、来院された。
②治療経過
舌痛症の原因である脳内の痛み回路の混線を正常化させるために、最も有効なのは、脳内セロトニン神経の情報伝達を促進させる抗うつ薬を中心とした薬物療法です。かわたペインクリニックは心療内科も併設しているので、抗うつ薬処方も可能です。また、舌痛以外に肩こりや不眠の合併症状があるため、自律神経の機能を正常にする星状神経節ブロック治療も行いました。その結果、舌の痛みはもちろん肩こりや不眠も気にならなくなったと喜んで頂きました。かわたペインクリニックはペインクリニックと心療内科が併設する数少ないクリニックなので、抗うつ薬処方とブロック療法を同時に行えるので助かると言って頂けています。
③考察
抗うつ薬は、脳内セロトニン神経の情報伝達を促進させることにより、舌痛症など慢性疼痛や今まで原因不明の痛みと言われていた痛みの原因である脳内の痛み回路の混線を正常化させます。残念ながら、「抗うつ薬」=、「うつの薬」といった偏見が根強く、処方に抵抗のある方がおられますが、痛みの治療のために、抗うつ薬処方が必要なのであり、うつ病だから抗うつ薬を処方するのではないということをご理解頂きたいと思います。


投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

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