クリニック通信ブログ

2012.10.29更新

漢方の生薬って見たことありますか?

当院に漢方の生薬が手に入り、スタッフも見せてもらいました。

これは甘草"カンゾウ"です!




カンゾウ (甘草)とは...
文字通り、「甘い草」です。少しかじってみたらやはり甘かったです!
地下部には,ショ糖のおよそ150倍の甘味を有するといわれているグリチルリチン酸を多く含みます。
東洋・西洋を問わず、紀元前から薬として用いられています。
ヨーロッパでも古くからデオプラストスやヂオスコリデスにもその記載が認められたり、日本にも奈良時代のころ、唐文化とともに渡来し、正倉院にも保存されています。また、醤油や菓子などの甘味料としても大量に消費されてます。

●適用
かぜ薬、解熱鎮痛消炎薬、鎮痛鎮痙薬、鎮咳去痰薬、健胃消化薬、止瀉整腸薬とみなされる処方に配合されていまます。

また、緩下、解毒薬、腹痛、筋肉痛、咽喉痛、リュウマチ関節痛、アレルギー、アジソン氏病などにも応用されます。

急な痛みを、一時的に緩和するので、常時備えておくと便利です。
夜中突然激しい痛みを訴たえたときに、2~3gを煎じて服用したり、また収斂性があるのでトゲ抜きや、咽喉炎、咳、痰、声のかれなどに、適量の煎液でうがいをすると、喉の痛みがやわらぐと言われています。

甘草の効能、効果について、ガン予防や肝炎、胃潰瘍にも優れた効果のある事が学会などで発表されました。

甘草の有効成分であはグリチルリチンは、急慢性肝炎、抗炎症、じんましんなどの抗アレルギー剤としても販売されてます。 これまで、肝臓病に特効薬はないといわれてきましたがこのグリチルリチンは肝臓病に有効であることがわかってきました。

●配合される主な漢方処方
 有名なところでは、 葛根湯、小青龍湯、芍薬甘草湯、甘草湯、小柴胡湯などがあります。

当院ではこむら返り(ひらめ筋の痙攣)に「芍薬甘草湯」をよく処方します
芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」は、急激におこる筋肉のけいれんを伴う疼痛や下肢のけいれん性疼痛(こむらがえり)等に用いられています。

 その他、安中散、胃苓湯、黄耆建中湯、黄連湯、乙字湯、甘草瀉心湯、甘麦大棗湯、 桔梗湯、帰耆建中湯、響声破笛丸、杏蘇散、駆風解毒散(湯)、荊芥連翹湯、桂枝加葛根湯、桂枝湯、桂枝人参湯、桂麻各半湯、堅中湯、香砂平胃散、香砂養胃散、 香砂六君子湯、香蘇散、五虎湯、五積散、柴陥湯、柴胡桂枝湯、柴胡清肝湯、滋陰降火湯、滋陰至宝湯、四逆散、四君子湯、治打撲一方、炙甘草湯、十味敗毒湯、潤腸湯、小建中湯、升麻葛根湯、清肺湯、蘇子降気湯、大黄甘草湯、調胃承気湯、桃核承気湯、当帰建中湯、当帰四逆湯、当帰四逆加呉茱萸生姜湯、独活葛根湯、二朮湯、人参湯、排膿湯、麦門冬湯、半夏瀉心湯、平胃散、加味平胃散、補中益気湯、麻黄湯、麻杏甘石湯、抑肝散、六君子湯、 苓姜朮甘湯、苓桂朮甘湯...
 等に幅広く処方されています。

お悩みの症状がある方は、一度ご相談ください。


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投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.28更新

内科の清美先生と東洋医学会関西支部会に参加
今日は当院の内科の清美先生と一緒に東洋医学会関西支部会に参加しました。

東洋医学会は主に漢方薬、鍼灸治療による治療の学会です。
千里中央の駅の近くの会議場で行われました。

興味深い企画がありました。
一人の先生が症例を提示し、それに対して3人の東洋医学の有名な先生がその症例について東洋医学的に分析して漢方薬を決定する過程の違いを比較するというものです。

提示された症例は実際にあったもので漢方薬を色々と処方して最終的に良くなったもので、"回答"のようなものが一応用意されているけれども、その処方は知らされていません。

3人の先生がそれぞれに処方の組み立て方を詳しく解説されて最終的には「自分ならこの漢方で」というものを導いていく過程はどの先生も見事なものでした。
 
東洋医学は独自の考え方があり一つの医学体系ですので、少し勉強したらすぐできるものではありません。少しずつ自分で納得の行く考え方ができるように日々精進して行こうと思います。

投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.27更新


今日は主に関西のペインクリニックの診療所をしている先生たちが集まる研究会に参加してきました。

この会は年に2回大阪で開かれる会で痛みに関する講演が行われます。
今回は最近認可された新しい鎮痛薬の話題です。
大阪医科大学の麻酔科の教授のお話でした。

トラムセット、リリカ、ノルスパンテープ、サインバルタという
ここ2年くらいで次々と厚生労働省に認可された薬の有効例や、その効果の
学術的な理論をわかりやすく説明されていました。

当院でも毎日処方している薬ですが、こういう形で他の先生の処方の仕方
を見せていただくと同じ薬でもまた違う使い方が見えてきます。

また、海外の鎮痛薬の使用状況から、近い将来日本で使われ始めるであろう
薬剤を予想されておられたことは非常に興味深い話でした。

鎮痛薬は単に薬の能書に書かれているとおりに処方しているだけでは
その薬の良さを引き出すことができません。うまく使うためにたくさんの
情報をあつめて応用していくことが大事だと思います。

投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.24更新

日本ではあまりまだ知られていない「冬季うつ」についてお話したいと思います。

「冬季うつ」は、ヨーロッパでは非常に一般的な症状といわれています。
ヨーロッパは、緯度が高い国が多いため、冬場の日照時間も不足がちです。

英国では、国家的に冬季うつ対策をとる必要があるとまで問題視されており、国民人口の1割程度(500万人)が冬季うつと言われています。



そのため、公共施設で光療法が 受けられる場所があったり、ロンドンの科学博物館では 一般家庭の5倍の明るさを持つ照明を備えたライト・ラウンジスペースを つくって無料で開放したりしています。
ヨーロッパでは、日光浴する習慣高照度照明器具が一般家庭まで広く浸透しています。環境から必然的に生まれた産物といえます。

日本人は冬季うつと気付かないのはなぜでしょうか?

日本人は「冬季うつ」の存在をそもそもあまり知らない。
冬場になると曇りがちの日本海側の地域や緯度が高い北海道の人は、そこで生まれ育って生活しているので冬場のうつ気分を当たり前のように感じ、ある程度、耐性ができていて、我慢して春になるのを待つ人が多い。
光療法についてもあまり知らない。

このように、自分が冬季うつ状態とは気付かなかったり、春になると 回復するので我慢している人が多いようです。

また、冬季うつの治療は光療法が第1選択ですが、最初から抗うつ剤で治療しようとする方がいたり、冬場はうつ症状が辛くなりやすいので、そのような誤った治療を引き起こすのかもしれません。

これらを見ると、冬季うつはまだまだ日本では知名度が低くて理解されていないのかもしれません

まずは、冬季うつを知ることから始めましょう!


投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.22更新

冬季うつの治療には、どんなものがあるのでしょうか?

冬季うつの治療は、医学的に光療法が第1選択と言われています。
投薬よりも効果が高いとも言われています。

人間は、植物と同様に、光をある程度浴びないと心身の調子を崩してしまいます。生体リズムが崩れてしまうからです。

光療法により、2,500ルクスから10,000ルクスの光を浴びることで、セロトニンの量が増えて脳が活性化したり、ホルモンの分泌や体温のリズムを調整されて症状が回復をすると言われています。



冬季うつの改善
に必要なのは、自然の光により多く当たること。とはいえ、冬は日が短くなるので、なかなかそうもいきません。そこで、自宅や仕事場の照明を明るいものに取り替えたり、できるだけ自宅や仕事場に日光が入るよう、日中は窓を開け、周りがより明るくなるように、照明のいくつかは少し長めにつけましょう。

冬季うつの患者様光療法を実施した結果、約70%の人に何らかの効果が認められており、 早い人の場合、1週間以内に効果が現れると報告されています。

光療法でも冬季うつの症状が改善しない場合は、抗不安薬、光に対する感受性を高めるビタミン12、抗うつ薬の服用が検討されます。ビタミン12は、光の感受性を高める効果があると言われており、光療法との併用は相乗効果を期待できる可能性があります。

冬季うつは、まだまだ世の中一般に広く知られているとは言えません。そのために、1人で悩んで苦しんでいる患者様が多くおられます。周囲の人の理解や協力も得られないというのは、人間にとって大変苦しいことです

まずは、一人で悩まず心療内科に相談してみましょう。


投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.17更新

先日、冬季うつについてお話しましたが...
冬季うつの原因はいったい何でしょうか?

●日照時間が不足する冬場に発症すること
●緯度が高いほど冬季うつの発症率が高いこと


から、日照時間の短さに起因すると言われています。

実際に人口の多い東京や大阪などの大都市圏を別にすると、北海道、東北、北陸地方、それに日本海側の地方の方に冬季うつを発症する確率が高いそうです。



冬季うつの原因は、冬場の日照時間不足に加え、曇りがちな天気にもあるようです。

太平洋側から日本海側に移動された方が急に冬季うつになる例や日当たりの良い部屋から悪い部屋に引っ越した場合に冬季うつが発生する例も報告されています。

冬季うつの発症のメカニズムとしては、
●日照時間が短くなると、通常よりも光の刺激が減り、それが原因で神経伝達物質のセロトニンが減って脳の活動が低下してしまう。
●目に入る光の量が少なくなると、体内時計をつかさどる脳の松果体からメラトニンの分泌されるタイミングが遅れたり、分泌量が増えたりして、体内時計が狂う

といった説があります。いずれの場合も、光の不足により、昼と夜のリズム、体内時計が乱れ、全体として生体リズムが崩れて、冬季うつの症状が発生すると考えられています。

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投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.15更新

朝晩はすっかり涼しくなり、秋の虫の声が聞こえたりしますね。
そして、秋が深まるとともに、やがてやってくるのが冬...。
秋から冬にかけて、うつ症状に似た症状、たとえば体がだるく感じたり、疲れや気分の落ち込みを感じることがありませんか?

それは冬季うつの症状かもしれません...。

冬季うつ(季節性うつ病)とは、秋から冬にかけて気分が落ち込んで、何もやる気が しなくなり、ひどい場合は日常生活に支障をきたしたりします。
冬季うつの特徴としては、うつ気分と共に過食、 眠気といった症状が現れやすく、冬が終わると症状が良くなるといった特徴があります。



≪こんな症状ありませんか?≫
【冬季うつの代表的な症状】
●なぜか、ただただむなしく、自己否定的になる
●無気力感に襲われる
●睡眠時間が長くなっているにもかかわらず日中も眠気がある
●人付き合いがおっくうになり、外出がつらい
●集中力がなくなり、普段やり慣れた家事や仕事ができない
●食事が炭水化物や甘いものに偏り、体重が何kgか増える


上記のような症状がある場合、冬季うつの可能性があります。

一般的なうつ病の場合は、過食というより摂食障害を伴う場合があったり、過眠よりは不眠で苦しまれる方がほとんどで、うつ病という名称はついていても、かなり症状は異なります。

実際、冬季うつとまではいかないまでも、冬になると、いつもよりすごく眠くなったり、多く食べたくなったりします。これは、冬という厳しい季節に立ち向かうために、体がいつもより休息を必要としエネルギーを蓄えようとする 自然な行動と考えられます。



では、どのような症状をもって、冬季うつと診断されるのでしょうか?

上記の代表的な加え、次のような条件を満たす場合が冬季うつと一般的に言われています。

冬季うつと診断される症状
●出社したくない等と感じる重いうつ状態を経験したことがある
●ノイローゼなど他の精神疾患がない
●多忙さや近親者の死など、社会的心理的な原因がない
●前述で紹介した代表的な冬季うつの症状が冬場2年続けば、冬季うつの可能性が非常に高い


冬季うつのうつ状態は、比較的軽めとはいえ、ひどい場合は日常生活に支障をきたす場合があります。

冬季うつにあてはまるのではと悩んでいる方は、早期に心療内科にご相談ください。


投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.13更新

10月の週末は子供の運動会というお父さん・お母さんが多いのではないでしょうか?
子どもの活躍を見るのは楽しみですよね!



運動会は1年で最も盛り上がるイベントですが、親ならではの楽しみのもうひとつが、保護者参加の競技です。
これが子どもの競技以上に盛り上がったりします...
保護者の競技では全力で参加しなければと意気込んでおられる方も多いと思います...
でも、意外と多いのがハッスルし過ぎの『ケガ』。親がケガをしてしまったら、せっかくの運動会も台無し...。





日頃から体を鍛えている方は別として、普段あまり運動しないという保護者の方は、まずは準備運動を心がけ、運動しやすい服で参加してください。そして、いきなり走りだしたり、本気になりすぎたり、くれぐれも無理しないでくださいね。

普段、運動不足なのに、それを運動会当日に急に体を動かすのですから、筋肉は悲鳴をあげます!

体だけでなく、頭の切り換えが必要で、リレーで多いのが「転倒」です。
これは、頭の中のイメージと、現実の体のギャップから起こりやすいものなのだそうです。
頭の中は若い時のように走れると思っているのに、現実は何十年も年を経ち体は動かなくなっています。
そのギャップで、足がもつれたり、体がついていかなかったりして、転倒してしまうのだそうです!

遅れてやってくる『筋肉痛』にも注意しましょう!
歳を重ねると筋肉痛が遅れてやってくるとよく言われますが、実際には普段の運動習慣と運動の強度によって変わってくると言われています。

急激に全力で走り出すなど、筋肉にかかる負荷が大きい運動ほど早く筋肉痛になるようですが、運動習慣があまりない人の場合はそれほど激しい負荷がかからないため、ゆっくりと筋肉痛が出る傾向にあるようです。

お父さん、運動会で無理せず、転倒に注意して、筋肉痛などの体の痛みや不調を感じたら早期にご相談ください<m(__)m>


投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.12更新

朝晩はすっかり肌寒くなってまいりました。

院内のディスプレイ秋バージョンに変わりました!
いつも綺麗にディスプレイしていると患者様から褒めていただいてますlovely



季節の変わり目で、なんとなく体調が悪い、体がだるくてしょうがない、やる気が出ない、なかなか眠れない...などの症状がないですか?
心身のサインかもしれません...
早期にご相談ください。


投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.09更新

1.かかと痛の原因
当院にはかかと痛に苦しむ患者様が多く来院されます。近年では固い路面にデザイン重視の靴をはき、豊かな食生活で肥満傾向にあり、体全体を支えるかかとの痛みの原因は多様化しています。
①足底腱膜が過剰に引き伸ばされ炎症を起こす足底腱鞘炎、
②アキレス腱が炎症を起こすアキレス腱炎、
③足関節・骨盤など骨の歪みから生じるかかと痛、
④神経圧迫障害により起こる神経性疼痛、
⑤一般的な治療に反応しにくい難治性疼痛である原因不明のかかと痛に悩む方も多く来院されます。
2.かかと痛の治療法
急性期のかかと痛は骨折・リウマチ・痛風の可能性もある上、慢性化したかかと痛は一般的治療に反応しにくい難治性疼痛の可能性もあるので、放置せず、痛みの専門医による診断・治療をお勧めします。当院では次の治療を行います。
①トリガーポイント注射
慢性化したかかと痛は筋肉内にできたトリガーポイントによる疼痛(筋筋膜性疼痛)である場合が多く、局所麻酔薬を痛みの引き金となるトリガーポイントに注射するトリガーポイント注射が有効です。
②遠絡療法(押し棒・指を用いツボを刺激する療法)
原因不明の難治性のかかと痛には遠絡療法が劇的な効果を示します。東洋医学に基づいた遠絡療法では生体(血液・リンパ・神経・イオン・ホルモン等)の流れを円滑に正常にすることにより痛みを解消します。今までどんな治療にも反応しなかったかかと痛にぜひお勧めします。
③薬物療法・AKA療法・リハビリ療法・足底板
神経性疼痛に内服薬、足関節・骨盤など骨の歪みを矯正し体のバランスを良くするAKA療法、神経・筋肉への刺激を軽減し血行改善するリハビリ(特にレーザー)治療、足底板も有効。
 
3.術後疼痛とは?
手術をしたら切ったところが痛みます。でも手術の傷が治り痛みの原因が消滅したにも関わらず、痛みがいつまでも消滅しない、又は逆に増大していく場合を術後疼痛と言います。

これは手術により神経を切断することにより切断部位の神経から脊髄へ異常興奮の信号を送り脊髄が脳へ間違って痛み信号を送り続けることにより生じます。又、術後疼痛やそれに伴う可動域制限が意欲を低下させうつ状態を引き起こし、今度はうつ状態が疼痛を増悪させるという悪循環が生じます。
4.術後疼痛の治療法
術後疼痛にはいわゆる鎮静剤といわれる薬が効きません。有効な治療法は下記の通りです。
①神経ブロック療法
神経の異常興奮に交感神経が関与している場合、神経ブロック療法が非常に有効です。
硬膜外ブロックは局所の交感神経を遮断する作用があるので有効かつ安全な治療法です。体性痛の成分をブロックする作用もあるので、術後早期の急性痛の時期から有用です。胸部から上位の疼痛には星状神経節ブロックが効果的です。
②心療内科的治療
術後疼痛→うつ状態→長引く術後疼痛という悪循環を断つためには、心療内科的な治療が有効です。専門医によるカウンセリングや内服薬、特に抗うつ薬は術後疼痛に有用な内服薬です。脳内の疼痛抑制系の機能が低下して術後疼痛が生じると考えられており、抗うつ薬にはこの鎮痛機序を賦活させる作用があります。抗うつ薬が効かない場合は抗てんかん薬が有効な場合もあります。慢性化・難治化した術後疼痛は心因的要素が強いことを理解することが最重要ですので、まずは専門医の受診をお勧めします。
③リハビリ・整膚療法
術後疼痛には、手術で体表面や皮下組織が固くなり血液やリンパの流れが悪くなり冷えを伴い起こる痛みや筋肉が弱くなり生じる関節痛があります。術後の可動域訓練のためリハビリ療法を併用しながら整膚療法(皮膚を整え症状改善する治療法)により結合組織の血液循環改善や硬結の緩和に働きかけます

術後疼痛は、神経ブロック療法に加え心療内科的治療やリハビリ・整膚療法などの多面的アプローチが必要となります。当院では各科が速やかに連携を取れるシステムを組み疼痛緩和に取り組んでおります。術後痛いのは仕方がないとあきらめず、当院へご来院下さい。


 
 

投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

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