クリニック通信ブログ

2012.10.04更新

1.帯状疱疹・帯状疱疹後神経痛とは?

神経に沿い帯状に発疹・水泡がでる帯状疱疹(日本人の6人に1人がかかると言われる)はストレス等で免疫力が低下した時に過去に感染した水疱瘡ウィルスが活発になって発症します。症状が長引いた場合や高齢者の場合は、皮膚症状が治った後も帯状疱疹後神経痛として慢性の痛みが数年~一生続くことがあります。
帯状疱疹後神経痛は激痛(焼けるような痛みや電気が走るような痛み)が持続する難治性疼痛の一つと言われ、外傷が見られないため周囲に痛みが理解されず、患者のQOL(生活の質)は大きく低下します。
帯状疱疹後神経痛にならないためには、早期発見・早期治療が大切です。
2.帯状疱疹の治療
帯状疱疹の治療では、抗ウィルス剤を用いた治療とともに神経ブロック療法を行い、急性期から痛みを十分にコントロールすることが重要です。局所麻酔薬で一時的に神経を休ませ、痛みの悪循環を遮断する神経ブロック療法は、発疹や水泡の治癒を早め、帯状疱疹後神経痛への移行を防止するのに非常に有効です。神経損傷によって帯状疱疹後神経痛にいたると痛みの除去が困難であるため、帯状疱疹発症後、2週間~1カ月以内に神経ブロック療法を開始すれば帯状疱疹後神経痛への移行を防ぐことができます
3.帯状疱疹後神経痛の最新治療
帯状疱疹後神経痛の従来の治療法は、抗うつ薬や鎮痛剤、神経ブロック療法、レーザー治療、イオントフォレーシス、鍼灸治療など、人によって違う症状や程度に合わせ治療法をきめ細かく選択して行われますが、それでも完全な除痛に至らない場合もあります。しかし、最近、承認された新薬「リリカ」は従来の鎮痛薬とは全く異なる新しい作用の薬剤で、既存の治療法で痛みを取りきれない場合にも大きな効果が期待できます。帯状疱疹後神経痛は、脳内の痛みを伝える神経伝達物質の過剰放出によって疼痛が引き起こされており、「リリカ」はこの過剰に興奮した神経伝達物質の放出を抑制し大きな鎮痛作用を発揮します。その証拠に「リリカ」は2010年4月現在、世界105の国と地域で承認され国際疼痛学会で帯状疱疹後神経痛の第一選択薬として位置づけられています。その他、全身に我慢できない程の痛みやしびれを引き起こす繊維筋痛症などの末梢神経障害性疼痛の適応薬としても申請中であり、「リリカ」は痛みの軽減に寄与できる有用性の高い新たな治療の選択肢として今後幅広く使用されていくと考えられます.

4. うつ病とは?

うつ病とは、気分の落ち込みや無気力な状態が長期間回復せず日常生活に支障をきたす病気です。人は誰でも憂うつな気分になることがありますが、時間がたてば回復します。しかし、うつ状態が2週間以上続き日常生活に支障が出てくると「うつ病」です。誰もがかかる可能性があることを表して、うつ病はよく心の風邪と言われますが、風邪と違って時間がたてば自然に治る類の病ではなく、気力や体力では治りませんうつ病は早期発見と適切な治療を受ければ、ある程度時間はかかりますが必ず治る病気です。
5.うつ病の症状と原因
うつ病の症状は心と体の両方に症状が表れます。軽症の時は心の症状(気分の落ち込み、マイナス思考、やる気が出ない、頭が回らない、仕事が出来ない、症状が朝悪く夕方楽になる、自殺したくなる)よりも、体の症状(食欲低下・過食、全身のだるさ、不眠、体のどこかが慢性的に痛い、胃腸不良、耳・目が悪くなる)が目立つため、見過ごされることがあります。うつ病のサインを単なる疲れと見逃さないで下さい。これらの症状は、心が弱いからでも甘えているからでもなくストレス等によって脳内の神経伝達物質(セロトニンやノルアドレナリン)の働きが悪くなるために起こりますセロトニンやノルアドレナリンは脳の中で意欲や活力等を伝達する働きをしているため、この働きが悪くなると憂うつ感を引き起こしうつ病になるのです
6.うつ病の治療
うつ病の治療には抗うつ薬が中心に使われます。抗うつ薬は、うつ病で生じる脳内神経伝達物質のバランスの乱れを修正することによりうつ症状を改善します。現在ではうつ病に関係する部分のみに作用し副作用が少ない抗うつ薬が登場しています。また、医師と患者が繰り返し面接を行い、患者が抱える悩みや不安を取り除く精神療法やリラクゼーション療法は、考え方を少しずつ変え、柔軟性をもつようになることでうつ病を治したり、再発を予防したりします。日本は先進国の中で最も自殺率が高く、今年政府はうつ病対策を打ち出しましたが、最も問題なのは約1000万人以上いると言われるうつ病の半分以上の人が治療を受けていないことです。うつ病は治療しなければ悲惨な病気です。
うつ病のサインを感じたら専門医の受診を心がけましょう。

投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.04更新

かわたペインクリニックでは図書の貸し出しを行っています!

患者様と当院のコミュニケーションの一環として、図書の貸し出しを行っています。
院長推薦図書スタッフおすすめ本などがずらりと並んでいます!(^^)!
今まで多数の患者様にご愛読いただいています。
かわたペインクリニックにお越しの際は、ぜひ手にしてみてくださいね!
お気に入りの一冊に出会えるかもしれません...




投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.03更新

1.歯・口・顔の痛み

原因不明の顔の痛みに悩まされたことはありませんか?
原因が明確な顔面痛は症状に応じた治療を行えば完治しますが、レントゲンや検査に異常がないのに、
①じんじんじわじわする歯痛が一日中、長期に続く非定型歯痛、
②舌の先や側縁にヒリヒリする痛みが続く舌痛症、
③舌・唇等にじりじり焼けるような痛みが続く口腔灼熱症候群、
④原因不明の顔面痛が続く非定型顔面痛等、

これらの原因不明の顔面痛は顔に関わる診療科が多いため病院を転々とし、痛みをコントロールしょうと様々な歯科治療や手術が行われ、正確な診断をしてくれる専門医に辿り着くまで平均5年かかるというデータもあります。又、検査をしても異常がないため、「気のせい」とか「大げさ」と片付けられることが多く、ますます精神的に追い込まれていきます。
2.なぜ起こるの?
これら「原因不明の痛み」は、ここ10年ほどの神経科学や脳科学の急速な進歩によって、の中の痛みをコントロールしたり認知したりするシステムに変調がおこって、脳の中で痛みが増幅されたり、勝手に作り出されているのだということがわかってきました。これら原因不明の慢性疼痛に対して、いわゆる痛み止め(鎮痛薬)は末梢神経に作用する薬であるため、脳の中でおこる痛みには効きません。安易に鎮痛薬に頼るとさらなる副作用を招く場合もありますので、注意が必要です。
3.どうしたら治るの?
これら脳の中のシステム変調でおきた痛みに対して脳に働きかける薬である「抗うつ薬・抗てんかん薬・抗不安薬」が高い効果を発揮します。
「抗うつ薬・抗てんかん薬・抗不安薬」は、一見痛みとは関係なさそうな名称で多くは「精神科で使われている薬」であるため、患者様によっては「自分はうつ病でないから」と服用に抵抗を示し勝手に服用をやめる方もいますが「抗うつ薬・抗てんかん薬・抗不安薬」により7割強の痛みが消失したとのデータも出ていますので、慢性疼痛にお悩みの方は専門医による処方をお勧めします。
しかし、一日中、痛みのことを考え続けている場合は、いくら薬を服用しても意識が痛みに集中し、神経をさらに刺激してなかなか痛みが改善しないため、痛みから意識をそらせる認知行動療法という心理アプローチからも治療が必要です。
これら内服薬や心療内科的アプローチでも痛みが改善しない場合は、星状神経節ブロックやレーザー照射、漢方薬により鎮痛効果が期待できます。

4. 認知症は早期診断・早期治療が大切!

高齢化に伴い増加している認知症は、現在約220万人(80歳以上の5人に1人)と言われます。認知症は患者様本人だけでなく介護するご家族に大きな負担がかかります。しかし、「おかしい」と気づいてから病院に行くまで約7割のご家族が2年以上かかっているとの報告もあります。認知症の中には早期発見し治療すれば"治る認知症"があります。ご家族の負担を少しでも軽くするには、年齢のせいと放置せず、予兆を感じたら、早期診断・治療を心がけましょう。
5.認知症ってどんな病気?
食事した事を覚えていない、自分の居場所がわからない...等、認識・記憶・判断する力が障害を受け、社会生活に支障をきたす状態を認知症といいます。
認知症の種類には、
①アルツハイマー型認知症(約6割)、
②脳血管性認知症(約2割)、
③治る認知症(原因となる病気を治療する事で症状が軽減する)(約2割)

等があります。
①アルツハイマー型認知症は原因不明で、脳の神経細胞が急激に減り、脳が萎縮して知能低下や人格崩壊がおこります。
②脳血管性認知症は、脳卒中(脳梗塞・脳内出血)で脳の血管が詰まり破れたりすることによりその部分の脳の働きが悪くなる病気です。
③その他の認知症はホルモン異常・肝臓病・腎臓病・ビタミン欠乏症等によるもので元の疾患を適切に治療すれば症状が軽くなります。
6.認知症の症状と治療
認知症の症状
は大きく二つに分けられ、
①中心となる症状(記憶障害・認識障害・判断力低下)、
②それに伴っておこる周辺症状(不眠・抑うつ・妄想・不安・徘徊など)

です。
認知症の中心となる症状を根本的に治療する薬は、今のところありませんが、最近アルツハイマー型認知症の進行を遅らせる薬がでてきています。また、主にご家族の負担となっている周辺症状のうちいくつかの症状は、適切な薬を使用することにより軽くなることがわかっています。また、認知症では患者様の症状に合わせた心理療法も重要な治療です。

 

投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.02更新

再生医療の分野で、自分の細胞を培養して患部に貼り付ける細胞シート治療法の実用化が近づいていると話題になっています!

膝関節なら削れた軟骨部分に、
心筋梗塞には心臓の外側に、
歯周病の人は歯の骨が溶けた所に貼る。

この細胞シートの治療はまだ臨床試験段階ですが、受けた人の症状が劇的に改善されているそうです。

自分の細胞切り取って培養―ぺたんと貼って骨や臓器が生き返るなんて夢のような話ですね...

 ある男性は、20年前に左足膝のじん帯断裂の事故をきっかけに、変形性膝関節症に苦しんでいたところ、東海大学病院で細胞シートの手術を受け、劇的に改善したそうです。

変形性膝関節症は痛みは取れても治らない病気と思われていましたが、自分の細胞を摘出して培養する細胞シートにより、骨や軟骨を増やして再生できるようになりました。」(主治医医師)

   歩行困難になっていたのが嘘のように、手術から3か月に左膝の骨も軟骨も再生して剣道の打ち込みまでできるほど回復しておられるそうです。

 また、 ある女性は、重い歯周病で右奥歯3本の歯茎内の骨が溶け、東京女子医科大で細胞シートの手術をしたそうです。まず、細胞シートを作るために親知らずを抜き、歯の根元の歯根膜を採取して1か月間かけて1万倍の歯根膜細胞を培養しました。そして、細胞シートを5ミリに切って、3か所の歯茎に植え付けると、骨が再生すると説明されたそうです。今まで歯周病の骨は再生不可能なため現状維持の対処療法しかできませんでしたが、細胞シートを使えば根本治療が可能になるのです。
  
 
 
 また、太ももの筋肉から細胞シートを作り、左脇の下を10cm開き、心臓の患部に貼る手術をされた症例もあります。細胞シートから、「サイトカイン」と呼ばれるタンパク質が分泌されることで、新たに毛細血管ができたり、弱った細胞自体が元気になり、心臓を拍動させる力がよみがえると考えらています。細胞シートによる治療は、患者様自身の細胞を利用しているため、拒絶反応などの心配も無く、心臓自体にメスをいれないため、患者様の体への負担を抑えることができるのだそうです。

  細胞シートはまだ臨床研究段階だそうですが、心臓での治療はすでに治験に入っており、あと2~3年で実用化および保険診療での治療を目指しているのだそうです

 痛みの治療はもちろん、ガンや糖尿病、脊髄損傷、アルツハイマーなどさまざまな病気の治療方法に、この細胞シートは必ず役立っていくのでしょうね!


投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.02更新

1.関節内注射とは?

関節とは、骨と骨のつなぎ目の部分で、レントゲンでは骨しか見えませんが、それ以外に軟骨や滑膜と関節の袋である関節包に覆われています。
この関節包の中、関節腔へ注射するのが、関節内注射です。適応は、関節炎や変形性関節症などで、関節包内に痛みの原因がある時に効果があります。
関節の動きを円滑にして磨耗を抑え、痛みを抑える関節内注射の注射薬には、ヒアルロン酸とステロイド剤があります。
2.関節内注射①ヒアルロン酸注射
ヒアルロン酸は、関節軟骨や関節液に含まれる成分の一つで、関節内に注入することにより、関節の疼痛を緩和炎症を抑制します。又、関節の動きを滑らかにし、関節可動域が大きくなることや関節軟骨を保護・修復して、関節症の進行を抑制することが、研究で確認されています。
ヒアルロン酸注射は、初期の痛みや症状の軽いうちに行うと大きな効果が期待できます。
又、炎症を抑える働きもあるため、ある程度症状が進行してからも効果的です。
痛みや症状の強弱に関らず幅広く使用され、約7割の患者様の関節痛や腫張が改善することが知られています。薬剤の安全性が求められる今、ヒアルロン酸は副作用がほとんどなく非常に安全で長期に安心して使用できる有難い注射薬です。
軟骨を保護し、軟骨再生を促進してくれるヒアルロン酸注射は、今後も、関節痛に悩む患者様のQOL(生活の質)向上に寄与するために、必要不可欠な治療であり続けるでしょう。
3.関節内注射②ステロイド注射
頑固な疼痛を認める症例や関節水腫を認める症例に対して、大きな抗炎症作用が期待できます。
内服薬で改善しない関節炎に対して、ステロイド剤を注入すると、劇的に症状がよくなることがありますが、頻回に行うとかえって関節症状を悪化させる場合がありますので、長期使用は好ましくありません。
4.関節水腫とは?
関節に過度の負担がかかった時に炎症をおこし、その結果、多量に産生された関節液が関節の中にたまった状態を「関節水腫」と言います。
変形性膝関節症でしばしば見られる症状で、膝に多量の関節液がたまったままの状態でいると腫れによる痛みが出て、関節の動きが悪くなるため、このような場合、膝の水を抜いて、ヒアルロン酸を注入します。
癖になると心配する方がいますが、癖にはなりませんので、安心下さい。

 加齢とともに身体のヒアルロン酸は減少していき、関節痛が生じ易くなります。歩き始める時に膝に違和感を覚えたり、腕を上げるのが困難に感じたら、早期に受診下さい。

 

投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.01更新

 

1.「不眠症は病気です」
不眠症で悩んでいる人は、日本人の5人に1人と言われます。短期不眠は、大半が一時的で、その原因が判明すれば解決します。しかし、「寝つきが悪い」「夜中に何度も目が覚める」「朝早く目が覚める」「熟睡できない」という症状が、週二回以上かつ1ヶ月以上続き本人が苦痛を感じている場合は不眠症と判断されます。不眠症には、内科疾患(喘息・心不全等)や精神科疾患(うつ病・不安障害等)が背後に隠れている場合があります。又、不眠症は、本人の苦しみが非常に大きい病気です。それゆえに周りのケアも重要になってきます。不眠症かなと思ったら、是非、当院(精神科・心療内科)を受診して下さい。
2.不眠症の症状と種類
①入眠障害
寝つきが悪くなかなか眠れない、寝つきに30分~1時間以上かかる場合とされ、不眠症の中で一番多いタイプ。
②中途覚醒
朝起きる時間までに、夜中に何度も目が覚めるタイプ。裏に他の病気が隠れていることが多い。
③早朝覚醒
朝早く目覚めてしまい、再度眠ることが出来ない。不眠症の中で最も少ないタイプ。
④熟睡障害
「よく寝た」という感触が得られず昼に眠くてたまらないため本人にはかなりきつい。
3.不眠症の原因
不眠症には、下記のような様々な原因がありますが、最近、特に不眠症の人が増えているのは、現代のストレス社会や昼夜を無視した24時間社会などによるものと言われています。つまり、不眠症は、現代特有の病気の一つといえます。
①体の不調⇒咳や喘息、睡眠時無呼吸症候群など。
②環境変化⇒旅行による時差や暑さ・騒音・明るさなど。
③精神的ストレス⇒ストレスによる悩みやイライラ・過緊張。
④心の病気⇒不安症・うつ病などの精神疾患。
⑤薬やアルコール⇒薬やアルコールやカフェインの摂取。
4.不眠症の治療法
①薬物治療
睡眠薬を服用するのが最も有効です。かつての睡眠薬には「癖になる・怖い」というイメージを持つ方も多いですが、現在では、脳神経の興奮を抑えることで自然な眠りを誘う作用を持ち、依存性もほとんどない、安全な睡眠薬が開発されたので、医師の処方通り、服用すれば安心です。
②生活指導
生活習慣や睡眠環境などの改善を行います。
③リラックス療法
自立訓練法等を行い、快眠に欠かせない心身のリラックスを行います。

不眠症を改善すると糖尿病や高血圧も改善したというデータもあり、不眠と体の不調は密接な関係があります。我慢せず、受診しましょう。

投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.10.01更新

心身症に苦しんだミステリー作家で有名な夏樹静子さん・・・

1993年1月から原因不明の腰痛に苦しめられ、座る事さえ出来ず、最後は横たわって移動するほどひどくなられた時期があったとのことです。

あらゆる病院に行き検査を繰り返したが異常は発見できず、カイロプラティック、気功、マッサージ、鍼灸、治ると聞けば霊媒師にもお世話になられたそうです。

最終的に心療内科を訪問して 心身症(心の問題で起きる体の病気) と診断されたのが95年。

しかし夏樹さん自身
心因でこれほどの激痛が起きるとは考えられなかった
自分ではどこにも発症の心因など見出せなかった
...と振り返られています。

しかし、本人が気付かない潜在意識は、もはや疲れ切って休息を求め、1996年1月に入院。約3週間医師からの聴取や問診を受けました。
その結果、意識と潜在意識が乖離し、潜在意識が幻のような病気を作り出してそこへ逃げ込んだ「疾病逃避」だと診断され、やっと腰痛の原因がわかったそうです

自分で痛みの原因を認識できると、症状は見る見るうちに良くなっていき、腰痛に対する直接の手当ては一切なく退院する事が出来たそうです。

嘘のように腰痛が消えた!というのです。 

まずは痛みの原因を自分が認識することが、何よりも大切なのですね!

数少ない麻酔科と心療内科が併設する当院では、痛みの原因がどこにあるのかをきちんと診断し、体の痛みや不調は心の痛みから発症しているものなのかどうかも診断することが可能です

心が病んでしまった時には決して一人きりで悩んだりせずに信頼のおける心療内科などで打ち明けてみると、その痛みから解放されるきっかけがつかめるかもしれません。
まずは、勇気を出して、かわたペインクリニックにご来院ください。


投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.09.28更新

1.星状神経節ブロックとは?

星状神経節ブロックは、神経ブロック療法の一種でペインクリニックで最も多く用いられている治療法です。
頚部にある交感神経節に局所麻酔薬を注入し、交感神経を一時的にブロックすることにより、頭部・肩・腕・胸部等の局所の痛みを改善するだけでなく、体全体の自然治癒力を高める唯一の治療法です。
星状神経節ブロックは、多くの病気に効果があることで有名です。交感神経の過緊張を緩めることで、全身の血行改善を行い、血液中の酸素や栄養分と共に、自然治癒力を助ける免疫物質を全身に供給するのが最大の理由です。
又、老若男女誰でもできて、何回しても体に悪いことが無いというのも特徴です。
2.ストレス性疾患と星状神経節ブロック
ストレスによる交感神経の過緊張が長く続くと、自律神経系のバランスが崩れて慢性疼痛等の心身症、自律神経失調症、うつ病、神経症などが起こってきます。
そして、自律神経と密接な関わりを持つ免疫系の乱れにより、風邪を引き易くなり、花粉症等のアレルギー疾患、リウマチ疾患等が起こり、内分泌系(ホルモン)の乱れによる月経異常などが生じやすくなります。
これらのストレス性疾患の治療には、自律神経系・免疫系・内分泌系の中枢である脳の視床下部の機能を正常にし、体全体の自然治癒力を高める星状神経節ブロックが最も効果的な治療法となります。
また、ストレス性疾患には、検査をしても異常が無いが、寝込むほどではない、何となく体の調子が良くないという病気がたくさんあります。
現代医学では、検査して異常がないと「気のせい」にされ、人の体に備わる自然治癒力を無視し、対症療法に終始することになり、根治しない病気が山ほどあるのが現状です。
その代表が自律神経失調症ですが、大元の視床下部の異常を正さない限り、治りません
視床下部の異常を正す星状神経節ブロックは、最も適した治療法となります。
3.かわたペインクリニックの星状神経節ブックの特徴
星状神経節ブロックは、どこの医療機関でもできるわけでありません。
麻酔科医自体が少ない上、熟練の技術が必要な治療ですが、当院では安心して受けて頂けます
また、かわたペインクリニックでは、注射が怖いという方に、星状神経節ブロックと近似の効果が見られるレーザー治療器も完備しています。

4. 体の病気

①心身症
強いストレスを受けた時そのショックによって健康が壊れる身体的な病気
代表的なものには、胃潰瘍、過敏性大腸症候群、高血圧、気管支喘息、頭痛、慢性疼痛などその種類は百以上あるとも言われる。
②自律神経失調症
消えたり現れたりする不安定な症状(不定愁訴)が色々な器官におき、倦怠感等の全身症状も伴う。
自律神経を中心とした機能障害によって体と心に原因不明の様々な不調が現れ、検査しても臓器や器官に病変は認められない
5. 心の病気
①うつ病
脳内の神経伝達物質である「セロトニン」が不足し、憂うつ、不眠、倦怠感、食欲不振、焦燥感、意欲の低下、自殺企図等の症状が現れます。5人に1人がかかるとも言われる。
②神経症
不安」を主訴とする心の病気で、過敏で神経質な性格から、一般的な人が気にしないようなことに対しても、不安でいてもたってもいられなくなります
代表的なものには、「パニック障害」や「恐怖症」、「強迫神経症」などがあります。
6. かわたペインクリニックにおける治療
体の病気には、器質的病変を検査し、その治療を行います。
精神的苦痛が大きい場合は、抗不安薬や抗うつ薬などを処方します。

ストレス性疾患は、放っておくと病状は重くなり、治すのも大変になり、うつ病等の場合、自殺の危険性もあるので、こじらす前になるべく早く専門医に診てもらうようにしましょう
当院では心療内科の専門医を迎え、治療を行っております。

 

投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.09.28更新


痛くない注射針、ヒントは「蚊」だそうです!

『蚊に血を吸われている時、なぜヒトは痛みを感じないのだろう?』
この蚊をヒントにすれば、痛くない注射針ができるのではないか?
13年前、そう考えた関西大学システム理工学部の青柳教授は研究を始めたそうです。


そのために必要なのはまず蚊を知ること!ということで......

1秒間に1000枚撮影できる高速度カメラと、観察対象をそのまま100倍に拡大できるレンズを組み合わせた装置で、蚊が刺す瞬間を観察されたそうです。

その結果、私たちが蚊の針と考えているものは7本あり、そのうち3本が重要な役割を果たしていることが分かったのだそうです。

 3本の針の大きさは、真ん中が直径0・03ミリで、両端が0・015ミリ。合わせて0・1ミリもありません。
髪の毛の太さが0・1ミリ程度なので、とても細いことが分かりますね!

両端の針にはノコギリのようなギザギザ。
「針が皮膚を刺したとき、ギザギザの部分しか皮膚に触れない。抵抗を小さくするので、すっと刺さりやすい」と青柳教授が説明しています。

この3本が連動しながら、皮膚に刺さっているのだそうです。




素人の私は、細い針を1本だけ刺した方が痛くないのでは? 

そんな疑問が湧いてきてしまいます。

「確かに細ければ細いほど、人が痛みを感じる痛点を避けやすくなる」と青柳教授。
「でも、単純に細くするだけでは、折れやすくなってしまいます」。
青柳教授は3本の針を試作。蚊と同じように3本を出し入れすると、1本の針を単純に刺すよりも、少ない力で刺せることが分かったそうです。

細い針を持つだけでなく、複雑な動きで相手へのダメージを少なくしているのが蚊だというわけです!


 このように、生物の仕組みをヒントに、製品や技術を開発することを「生態模倣」と言うそうです

生態模倣といえば、4年前の北京五輪では、サメの肌に似せた構造の競泳水着が登場し、話題にもなりましたね!

科学者が自然から発明のヒントを得るって言うのは凄いですね!

 現在、青柳教授は試作した真ん中の針から、血液を吸い上げることに成功しているそうです。
ただ、「本当に痛くない針をつくるのは容易ではない」と言います。
針が細いと、薬剤の注入にも時間がかかります。
「5年以内に、蚊と同じような3本の痛くない針を開発できれば」と力を込めてらっしゃるそうです。

当院も痛くない注射を目指してどこよりも細い注射針を使用しています!

痛い注射はみんな嫌ですよね!青柳教授の針の実用化が早期実現することを願っています。


投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

2012.09.27更新


1.ペインクリニックと心の治療
①"痛みの治療"と"心の治療"は表裏一体

昔から「病は気から」と言いますが、心の状態は体の状態に強く影響を与えます。痛みの治療と言えば、今までは身体的アプローチのみが優先されてきましたが、現在では痛みに対する精神分野からのアプローチは必要不可欠で、心身の両面から痛みの治療を行うのが望ましいと言われています。
②痛みは何を語っているか?
みは、単に不快な感覚ではなく、体の異常信号でもありますが、突然起こる痛みや長引く痛みに不安を抱き、自分の痛みを誰にも理解してもらえないと、心の痛みが体の痛みを引き起こすこともあります
痛みは、大きく「急性疼痛」と「慢性疼痛」に分けられます。前者は、6ヶ月未満の持続期間で身体的因子の関連性が強く、後者は6ヶ月以上の持続期間で心理的因子の関連が強いと言われます。痛みの持続期間が長くなるほど心理的要因の占める割合が高くなり、神経症的傾向が強くなります。ストレス社会を背景に、腰痛や背部痛など慢性疼痛に悩む人が増加しており、アメリカでは慢性疼痛が、心疾患・癌に次いで、3番目に多いと言われています。
③痛みに対する精神分野からのアプローチ
慢性疼痛の度合いは、日常生活に支障がない程度から、集中力欠如や睡眠障害に至るまで人により様々なため、ペインクリニックでは慢性疼痛に対し、その対処法に精通し、様々なアプローチを持つことが求められています。    
心因性の慢性疼痛の原因は、不安や怒りなどの無意識の心理状態が、これと向き合うことを避けるために身体の特定部位に虚血状態を生じさせ、疼痛を引き起こしているからと言われています。強いストレスや慢性的ストレスの蓄積により、自律神経や内分泌系、免疫系に不調をきたし、痛みが生じるのです
④ペインクリニックとメンタルケアの果たす役割
疼痛には、その発症や経過に心理的因子が密接に関与しているため、体の痛みと心の痛みに配慮した総合的な治療が必要です。心因性疼痛の場合、痛みが身体的問題でなく心因性であると理解すると患者様の8~9割が完治するとも言われています。つまり、患者様自身が心と体の関係に気づき、気持ちの切り替え、視点の転換、自己の感情や行動のコントロールが出来るようになって、初めて改善に向かうのです。
⑤かわたペインクリニックの心の治療
当院では、精神神経科の専門医を迎え、心の治療を始めました不眠・不安・うつ症状・パニック障害など、お気軽にご相談下さい。予約制ですのでスタッフ迄お問合せ下さい。

 
2.かわたペインクリニックにおける"心の治療"
痛みの原因となる身体的疾患がなければ、体の痛みと心の痛みの両方に配慮した次のような総合的治療を行います。
①神経ブロック療法的アプローチ
自律神経(血流)や内分泌系(ホルモンバランス)、免疫系(抵抗力)のストレスによる不調を整えるため、交感神経の緊張緩和を促進する星状神経節ブロックが有効的です。
②理学療法的アプローチ
血流を統制している自律神経を整えるため星状神経節にレーザー照射、血流を促進するキセノン光による温熱療法。
③心療内科的アプローチ(専門医による予約診療)
★カウンセリング
認知行動的アプローチ(考えと行動の整理や修正)や心身医学的アプローチなど。
★薬物療法
抗不安薬・抗うつ薬・抗てんかん薬・催眠鎮静薬などを専門医がカウンセリングのもと処方。
 

投稿者: 医療法人良仁会 かわたペインクリニック

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